『幽白 完全版』・表紙予想 その後2
 『死刑囚042』におけるまりあちゃん視点
 モーニング45号+ヤングジャンプ45号
 スピリッツ45号
 サンデー45号+マガジン45号
 『ファンタジスタ』全25巻+モーニングとヤングジャンプ46号
 スピリッツ46号+マガジン46号
 サンデー46号
 スピリッツ47号+ヤングジャンプ47号
 サンデー47号+スピリッツ48号
 少年ジャンプ48号の一行ツッコミ
 『アイシールド』議論+アフタ12月号+サンデー&モーニング48
 『サクラテツ対話篇』
 スピリッツ49号+サンデー49号+ヤンジャン49号
 少年ジャンプ50号の一行ツッコミ
 『キマイラ』1〜3巻
 モーニング50号
 ヤンマガ・スピリッツ・サンデー50号+GAG Special
 少年ジャンプ51号の一行ツッコミ
 gooラボによる漫画評価
 『リアル』1〜3巻
 モーニング51号
 スピリッツ51号
 ヤンジャン51号
 スピリッツ52号
 ブックオフ巡り+スピリッツ53号+マガジン/サンデー1号
 モーニング1号+ヤングジャンプ1号
 貸与権と『金魚屋古書店』新装版と『H2』のドラマ化
 『死刑囚042』最終回
 ヤングガンガン創刊とスピリッツ1号
 ヤングガンガン創刊号+「続編が読みたい打ち切り漫画は?」
 「あなたは漫画を何冊持っていますか?」+スピリッツ2号+ヤングガンガン2号
 『ちさ×ポン』総集編
 「絵が上手い!」と思う漫画は?+スピリッツ3・4号+モーニング
 『極東学園天国』全4巻
 『タッチ』映画化
 サンデー+サンデー超+マガジン+ヤングジャンプ



04年10月4日 〜『幽白 完全版』・表紙予想 その後2

 
■ 幽白・完全版情報
 5巻・・・幽助vs酎の途中まで(→Amazonの紹介ページ
 6巻・・・凍矢の最後までと番外編( →Amazonの紹介ページ

 それはともかく、表紙。
 俺の予想は<5巻:雪菜 6巻:コエンマ>だったのだけど、<5巻:ぼたん 6巻:雪菜と飛影>・・・・・2冊とも外れてしまった。雪菜なんか6巻には全く登場していないじゃんよお。
 何が驚きって、冨樫先生が表紙に2人ものキャラを描いたことがビックリ。こんな手間のかかることをやるとは!5巻のぼたんの着物の柄も凝っていたし、こんなものを描いていたら『H×H』が休載でも仕方ないよね!仕方ないよね!・・・・・・・・・仕方ないよね、ハハ。






04年10月6日 〜『死刑囚042』におけるまりあちゃん視点

 『死刑囚042』を読む。えー、『漫結』はもはや小手川ゆあファンサイトです。『漫結』というHP名からして、『おっとり捜査』目当てで読んでいた『漫革』を髣髴させる訳だしね(注:まだ『漫革』は存在します!)
 みらいちゃんの受験話。人に優しくできるのは・・・・みたいな話。
 思うに、ここに出てくるまりあちゃん視点ってすごくリアルだと思う。自分の劣等感と比べて「イヤだな・・・こんなカワイイコとまた3年間一緒なんて」「かわいくて、頭も良くて、性格も良くて、ムカツク・・・・コイツ。こんな子ほんとにいるんだ」と思っちゃう視点。でも、みらいちゃんが他人に優しく出来るのは、こうやって悪口を思われる環境を乗り越えているからなんだよね。
 これは天真爛漫だと思われているゆめも一緒。第1章の時点で、陰口叩かれてトイレで泣いているシーンがあるけど、あれがあるからその後の言動に重みを感じられる。

 それまでの小手川漫画に欠けていた部分がコレかなぁと思った。一人の人物の良い部分だけを描くのじゃなく、同じ部分から悪い印象を持っている人もいるって陰の描写が、『おっとり捜査』なんかでは弱かった。この一点だけでも、『死刑囚042』が他の漫画と一線を画す理由になるんじゃないかなあ。

 あぁ・・・・・でも、この漫画が読めるのはあと数回だけなんだ・・・・・
 寂しくなるなぁ。






04年10月7日 〜モーニング45号+ヤングジャンプ45号

 ■ ジャンプ以外の雑誌の感想
>国友やすゆき『カネが泣いている』(モーニング45号)
 地区部長が刺されて死亡。元部下も刺した後に自殺。
 壮絶すぎる展開に、以前から張っていた多重債務者の末路という伏線を消化して、主人公にカネ貸しとしての哲学を語らせる。熱い展開で次週が最終回。実生活ではサラ金に抵抗のある僕だけど、理念としては「カネ貸しが滅べば良い」なんて思わない。社会的地位の低い仕事だとも思わない。肉をさばけねばヒトが生きていけないように、カネを貸し借りしなきゃ生きられないのが人間だから・・・・・

 金貸し関連の漫画はやたら多いけど、サラ金という立場から色々と考えさせてくれた漫画だった。お疲れ様。


>高野洋『国境を駆ける医師イコマ』(ヤングジャンプ45号)
 こ、この展開で・・・・・・・・地雷除去作業員に対するトラップ・・・・・・
 これでもかって程に容赦ない戦争の現実。これで主人公の出番が見れて今シリーズ終了なんだろうが、主人公の見せ場が出れば出るほど辛くなってしまう漫画だ。


>中野純子『ちさ×ポン』(ヤングジャンプ45号)
 これも終わりそうな感じだな・・・・・・・
 エロ前提の恋愛漫画なので、ウチではなかなか紹介・評価に迷う作品だった。それでも心情描写はホントに切なさを伴うし、千砂と父親の過去なんかは心をえぐられるような素晴らしさだった。月1でも、『死刑囚042』と並んで楽しませてくれた。次は作者の新境地が見たいなあ。


>小手川ゆあ『死刑囚042』(ヤングジャンプ45号)
 真崎さんのチア!!年齢のせいか、むっちりしているね・・・・意外とおっぱい大きいし。でも、可愛いから許す!
 てな訳で、最終章。泣いても笑っても、あと残り3話で完結・・・・・・なのに、その冒頭が田嶋の着ぐるみ&真崎さんのチア&椎名の女装で始まるという(笑)
 それでも本編の方は切なさ全開。学校を去ることになった田嶋と、学校に新しく来た死刑囚―――よりによって、また快楽殺人者かよ!わいせつ目的で幼女を殺すという外道の登場で、田嶋の特異性が見えてきそうってことかな?
 ラストのテーマは「住む世界の違う人」。果たして、田嶋とゆめはこのまま離れ離れになっちゃうのか?田嶋の誘拐されていた6年間に何があったのか?全ての結末まで、あと2週―――


 ・・・・・・・やっぱり、終わっちゃうのは寂しいなぁ。
 本当に大好きな漫画だったので。『武装錬金』と同じく、これもオンタイムで読めたことが幸せだった。この漫画に出会えたことが、何より勇気をくれた。最終回の後じゃ言葉になるか分からないので、今のうちに言っておこう。「ありがとう」と。






04年10月8日 〜スピリッツ45号

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想
>中原裕『ラストイニング』(スピリッツ45号)
 合宿の資金を賭けて、とうとう本気の試合をやることに!?
 いよいよ本気で面白くなってきた。何気に一番溶け込んでいる詩織ちゃんもベネ。自チーム面子は万全なので、今後は敵チームの描写かな??

 そういや、彩学のメンバーって全員埼玉県の市の名前なんだ・・・・・・上福岡でようやく気付いた。上福岡・・・・・・どんな苗字だ。

>村上かつら『CUE』(スピリッツ45号)
 あぁ・・・・・そう来たか。舞台の最中に三角関係の電話がかかってきて、それをきっかけにcueが入ると。了三のタックルといい、材料は揃っているんだけど・・・肝腎の演劇部分が短すぎるので、いかんせん盛り上がらない・・・・・・天才と呼ばれた了三の脚本の割に、なんか・・・・淡白な終わり方。

 あれ・・・・・? 客は向が出ていないことに文句ないの??






04年10月11日 〜サンデー45号+マガジン45号

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想
>田辺イエロウ『結界師』(サンデー45号)
 時音じゃなく良守に萌えている自分にビックリ。
 主人公二人の精神的成長とバトル描写のバリエーションの増加に加え、とうとう組織的な敵が見えてきた。相変わらず大局的なタイミングの取り方が上手すぎ。

>藤田和日郎『からくりサーカス』(サンデー45号)
 「いつだって、大人になりたがっている・・・・子どもの血の方が熱いのにね」

 震えが未だに止まらないくらい、この2ページが凄かった。
 これこそが・・・・・・藤田和日郎なんだ・・・・・・・・・!

>西本英雄『もう、しませんから。』(マガジン45号)
 塀内先生が男のアシを使っていることに驚いてしまった。






04年10月14日 〜『ファンタジスタ』全25巻+モーニングとヤングジャンプ46号

 『ファンタジスタ』全25巻(→Amazonの紹介ページ

 99年〜04年に少年サンデーで連載。この時期、ジャンプでは『ホイッスル!』(98年〜02年)、チャンピオンでは『オレンジ』(01年〜03年)が連載されていたという“サッカー漫画の時代”だった。
 この3作品はいずれも必殺のゴールパターンを持たない“リアル系サッカー漫画”であり、それぞれが独自の道を進んでそれぞれに高評価を得た。日本代表のW杯出場→トルシエ来日→日韓W杯の開催→海外サッカーブームという激動の時代だったからこそ、こういった作品が生まれてきたというのは興味深い・・・・・(ちなみに、現在の四大少年誌のサッカー漫画は『ハングリーハート』だけという・・・・・・・)
 『ホイッスル!』はサッカーを通じた少年の成長物語であり、『オレンジ』は弱小クラブチームが町おこしをする話であった。では、この『ファンタジスタ』は? CSだけどアニメ化もされた『ホイッスル!』、スポーツ漫画に新しい風を吹き込んだ『オレンジ』と違い、どことなく地味な印象を受ける『ファンタジスタ』―――この作品の特徴は、紛れもなく“ワンプレーワンプレーの楽しさ”を魅せ続ける「観戦者の視点」であった。

 試合開始前には両チームのフォーメーションが表示され、美しいパスや豪快なシュートに息を呑む。あくまで選手の心情を描いてきたそれまでのサッカー漫画とは、どこか違った空気を放っていたのだ。
 序盤はこの要素が鼻につくことが多く、ところどころに見える過剰なセリエA信仰や、何かと「まるで○○のような飛び出しだ!」のように有名選手の名前を出す演出が好きにはなれなかった。何となく「これは一サッカーファンが描いている漫画でしかないなぁ」という印象を持ってしまったいたのだ。
 だが、これがジャパンユース編に入ると一変。「メッセージ付きのパス」「ファンタジスタとレジスタ」「フィールドを支配する感覚」などなど、サッカーが別次元に進む。そして、この時期から作者の演出力も急激に成長していく。マルコ・クォーレの美技に、繋がり始めた日本チームのパスワークに・・・・そして、何よりサッカーがもたらしてくれる未知なるファンタジーに、読者は酔いしれた。
 作者が「この頃は神が降臨していた」と自画自賛するように、このジャパンユース編の完成度は凄まじいものがある。イタリア戦1試合だけではなく、合宿で脱落していく仲間の哀愁や、サッカー哲学の差によるチームメイトとの衝突、それを経てチームが一体となっていく感覚・・・・・・・恐らく、この漫画のピークはこの頃だったと誰もが認めるだろう。

 しかし、個人的にはこの後の高校選手権予選こそが、この漫画の全てだとさえ思った。イタリア戦を経験した轍平が、母校でのレベルの低さに戸惑って衝突する過程。このまま高校の仲間を見限って海外に出た方が良いのでは・・・・・作中の登場人物も、読者もそう思っていた。だが、この漫画はココに解答を残していく。
 都大会決勝・・・・勝てば全国大会に行けるという大一番、チームは一つになり、轍平へとボールを繋ぐ。その意志を受けた轍平が起こした奇跡―――この日本編のラストプレー、サッカーシーンでゾクゾクした漫画はこれが最初で最後だと思う。そのくらい壮絶で、美しい演出だった・・・・・・・・

 とまぁ、日本編のみで語れば間違いなく『ファンタジスタ』は名作だと思う。全てのサッカーファンに届けたいほど、サッカーのもたらしてくれる「楽しさ」を見せてくれる。だが、これがイタリア編に入ると・・・・・・・・いきなりのトーンダウン。異文化の中で苦闘する姿も、サッカー観の違いに戸惑う姿も省略。それまでと同じような合宿シーンを、レベルとメンバーだけ変えて繰り返しているようだった。なんだか、少年漫画としての限界をソコに見てしまったような哀しさを感じた。
 続くアテネ五輪編もキレイにまとめる為に伏線を上手く消化していったのだけど、どうにも駆け足で進みすぎて淡白な印象を受けた。これも当時のサンデー編集部の意向だったのか、もうちょっと尺を割けてくれればなぁと思わざるを得なかった。本当に惜しい作品。

 とにかく、サッカーファンならば読んで損のない作品。
 サッカーファンでないなら・・・・・日本編までかな?



 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想
>外薗昌也『EMERGING』(モーニング46号)
 更なる感染者の登場で、ようやく感染経路が明らかになるか?
 感染経路が明らかになって→対策が見出せるってのが、感染症モノのセオリーだっけ。『アウトブレイク』もそうだった気がする。観たの中学生の頃なんで、記憶があやふやだけど・・・・・・・・しかし、いきなりワクチン手に入って皆助かりましたって展開だったら拍子抜けだよね。

小手川ゆあ『死刑囚042』(ヤングジャンプ46号)
 「最終章 前編2」 えぇっ!!?
 しまった・・・・・・勝手にこの3週連続掲載で完結するものだと早合点していたのだが・・・・・作者の公式サイト(→こちら)を読んだら、今現在最終章後編のペン入れしているとか。つまり、残り2話とか言っていたのは間違いだったと。すみません、嘘情報流しちゃって。そりゃ、コミックス5巻のページ数余るし、未消化の伏線は多いし、とても残り1話じゃ完結できませんって。
 ゆめとの別れが迫っている田嶋―――自身のトラウマから田嶋の過去に気付いた椎名。それぞれがそれぞれの心にやりきれなさを背負い、確実に来る“別離”に向かっている。
 これ・・・どんな収拾つけるのだろう。どう考えても、ハッピーエンドの絵にはなりそうにない。でも、小手川先生はバッドエンド間違いない設定だった『ARCANA』をハッピーエンドでまとめた作家さんだしなぁ・・・・・・・・・・せめて、ゆめちゃんだけは幸せにしてあげて。






04年10月16日 〜スピリッツ46号+マガジン46号

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレあり)
>真鍋昌平『闇金ウシジマくん』(スピリッツ46号)
 再開前の壮絶さは緩和されたかなーと思いながら読んでいたら、ラスト3ページで急激にケツが痛くなった。血、出てるって!

>小田扉『団地ともお』(スピリッツ46号)
 涙なしでは読めない素晴らしさ・・・・・・・!
 何気ないけど、「食卓狭くなって楽しー!」と言えるともおって良いヤツだよな。裏も真意もなく、単に人が好きっていう。それがラストにかかってくるのだからたまらん。

>花沢健吾『ルサンチマン』(スピリッツ46号)
 「たくろー、キモチ分かるぜ!」と感情移入できていたのも、今は昔。使う手は姑息だし、計算高いし、罪悪感もないし、頭の中はヤることばっかだし。ということで、ここで寸止めがかからないと神埼に申しわけが立たない。

>小林尽『スクールランブル』(マガジン46号)
 水着相撲・・・・・・・・・・・・・・・・






04年10月18日 〜サンデー46号

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレあり)
 ジャンプ感想は、いつもの通り水曜日かなぁ〜。まだ書き始めてもいません。今週はどれをチョイスするのか悩み中。ネタ的にはかなり充実していたとは思うんですが、充実してればしたで難しいのがジャンプ感想・・・・・・・・

>田辺イエロウ『結界師』(サンデー46号)
 とうとう昼の学校が戦場に!
 そして、これまでに登場してきたキャラを絡める期待通りの展開に。時音と良守の会話シーンだけでもお腹いっぱいなのに、これにユリちゃん絡むかー。作者の構成力が存分に発揮されそうで、ますます楽しみ。

>西森博之『道士郎でござる!』(サンデー46号)
 先週の“引き”時点では、「どうせ道士郎の価値観では、ヤは悪人じゃないから通り過ぎるだけなんだろーな」と思ってて、実際その通りになった(健助の力学を考慮した作戦には笑ったが)
 で、中坊を改心させて終わりかーと思いきや、ここにヤが再登場する驚きの“引き”で次週へ。緊迫感は前回の比ではない。そういや、伏線張ってあったんだな・・・道士郎の無茶苦茶な説得のおかげですっかり忘れてたよ・・・・・・。






04年10月22日 〜スピリッツ47号+ヤングジャンプ47号

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレあり)
>中原裕『ラストイニング』(スピリッツ47号)
 0番バッター!!
 既存の野球概念をぶち壊し、それでいて納得できる理由付けがされているのが凄い。3番に起用されて密かに照れている八潮がなぁ・・・・・キャッチャーにクリーンナップに、実は2番の役目まで背負い込ませて大丈夫なのか?

>花沢健吾『ルサンチマン』(スピリッツ47号)
 ヤっちゃった・・・・・・・・
 でも、これが破滅の始まりを予感させているので、まぁ良いか。

>村上かつら『CUE』(スピリッツ47号)
 露骨なアンケート順という訳ではないだろうが、掲載順位が実質最後に・・・・本編は、これまでのダラダラ感が嘘のように怒涛の展開。怒涛の展開過ぎて、ハショられているんじゃないかって不安になる。短編集も出たし、連載もこの辺で―――みたいな終わり方は嫌だぁ。

>小手川ゆあ『死刑囚042』(ヤングジャンプ47号)
 椎名の最後の演説、みらいの最後の行動―――これこそが、この漫画が言い続けてきたことだったのだろう。道を踏み外してしまう人も、元々は僕らと一緒だった。だから、今横にいる隣人を大切にしよう。
 思えば、田嶋が一つ一つの花を愛し育ててきたことも、これらのことを象徴していたのかも知れない。「ありがとう」 人と接することで、田嶋は変わった。人として扱ってもらえることで、その人は優しくなれる。感情を失っていた主人公が少しずつ人間らしくなっていく過程を読んで、僕は忘れていた自分の感情を思い出していった。こんなにも多くのものを与えてくれた漫画、それが『死刑囚042』だった―――

 そして、残り1話。12月7日発売の『漫革』にて、最終話84ページ。
 はちじゅ・・・・・まぁ、『おっとり』の竹迫編なんて120ページ越えていたからなぁ。変わららない『漫革』という雑誌の無茶っぷりに脱帽。『漫革』を日本中に認知させた小手川ゆあが、最後に『漫革』に戻ってくるのは感慨深い。

 泣いても笑っても、残り1話。小手川先生、ペン入れ頑張ってください(切実)






04年10月25日 〜サンデー47号+スピリッツ48号

 ■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレあり)
>雷句誠『金色のガッシュ』(サンデー47号)
 回想シーンはこう使うんだ!と言わんばかりの熱い展開。
 これまで回想を謎のまま引っ張ってきた甲斐があったなぁ。

>西森博之『道士郎でござる』(サンデー47号)
 達吉―――っ!!

>藤木俊『こわしや我聞』(サンデー47号)
 ウチのサイトで“ジャンプ勢以外の作品で取り上げた回数ランキング”なんてやったら、ひょっとしたらコレが1位を取るかも。その位、毎週感想を書いているような気がする。
 今週は一部の謀略で「萌え」を強要されている國生さんが、全然別な方向に進んでいるのに萌えた。当分敵出てこなくても、このぬるーい展開のままが良いんですけどっ!

>花沢健吾『ルサンチマン』(スピリッツ48号)
 向が死んだ先週号と、長尾さんがアンリアルにやってきた今週号。インパクト的にはどちらが上でしょう? ラインハルトを「はるお」呼ばわりしているのが面白かった。この漫画、どうやって帰結させるのだろうか・・・・・・

>村上かつら『CUE』(スピリッツ48号)
 先週・今週とテンポが良くて、結果的に面白いから皮肉です。
 了三の脚本へのダメ出しがようやく出てきて、リアリティを増す。「どこのクラスにも一人はいるけど、20歳を過ぎれば平凡なヤツだ」というのが、今までの伏線をひっくるめてキーワードになりそう。↓、勝手な僕の妄想を書き連ねてます。

 そもそも、この漫画は伊藤のような「華のある存在感を持たなかったが、スポットライトに憧れる」人々を描いていた。
 翻って、向と了三。二人の現在は好対照だったが、お互いが目指していたのは「楽しかった小学校の時間を取り戻したい」というものだった。つまり、クラスの人気者だった二人の時間を。この時点で、向と了三が舞台に期待していたものが作中ではネガティブなものだったことが分かる。
 ということは・・・・・? 了三は向にも夏有にもすがることなく、たった一人で立ち上がらなきゃならないんだ。それが29歳の引きこもりに課せられた、最大にして最後の試練なんだろう。

 うつむく了三の顔を上げさせられるのは・・・・・・・・果たして。






04年10月26日 〜少年ジャンプ48号の一行ツッコミ

 
■ 今週のジャンプ・一行ツッコミ(ネタバレあり)
 あれだけ文句たらたらだったのに、最近のジャンプは結構楽しいです。目下の楽しみは『武装錬金』『Waq Waq』『ゲドー』あたりで、ついで『デスノ』『アイシ』『銀魂』って感じですかね。
 後の3つは紛れもないエース格なのだけど、前の3つはどれが打ち切られてもおかしくない現状・・・・・・・・もし、この3つが打ち切られたとしたなら、感想書く気がなくなるかも知れません。今の内から言い訳しておきます。

『リボーン』
>京子ちゃんは、“表紙だけヒロイン”の座をサクラから奪いました。
>むしろ、唯一の個性を奪われたサクラの今後が心配です。
『ブリーチ』
>砕蜂が脱いだコマ、刀を股間に刺しているように見えるのは僕だけ?
>今週の砕蜂たんは、あんまし可愛くなかったです。
『ワンピ』
>フランキー単独でウソップの元へ・・・・・・・・ウソップ復帰への布石が着々。
>職長5人をやっと理解できたと思ったら、今度はCP9が5人も出てきた。
>ん?・・・・・・CP9が5人?? 残りの4人が今シリーズのボスってこと?
『アイシ』
>事実ボロクソに泣いてしまったのだけど、最後のハシラがそれら全部を台無しにしてると思います。
>ヒル魔は最初っから「仲間ありき」でクリスマスボウルを目指していたのは事実。恐怖政治は手段の一つでしかなくて、最後はいつも個人個人の選択に任せていた。
>気合入れて『アイシ』を読んでいるファンは、そうした行間を読んで二人の対比に泣いたはず。なのに、それを編集が「偶然」と言っちゃうのには幻滅。
>でもまぁ、内容は文句なし。最後の二人だけでなく、既出の賊学の特性やマネを活かしたり、小結に伏線張ったり―――相変わらず凄いボリューム。
>・・・しかし、栗田や十文字ならともかく、小結が水町を倒せるって絵が思いつかないなぁ。
※ 追記あります(こちら
『銀魂』
>ボロクソに泣いた漫画.パート2
>ツッコミどころは沢山ある・・・・・でも、確かに魂に響く生き様がある。それが『銀魂』という漫画。
>冗談ではなく、銀さんは2004年度ヒーロー部門第1位の主人公かも知れない。
『ナルト』
>「こんなに出番があるなんてサクラじゃねえよ!」と憤慨している人:300人
>純粋にサクラのヒロイン復帰を喜んでいる人:29人
>サクラが師匠みたいなデカパイになるんじゃないかと心配な貧乳好き:1人
『テニプリ』
>ドキキキンって、どんな擬音だ。
>マジメな話、キャラの向きが唐突に入れ替わるので非常に読みにくかった。
『ボーボボ』
>四天王とハレクラニのキャラが被ってると思うんだが・・・・・
>素でどっちがどっちだか区別つかん。
『Waq Waq』
>え・・・・・・この展開。打ち切りってことじゃないよね??ないよね??
>カーフのニュータイプ的描写よりも、コイツ一人だけ世界観が室町時代なのがファンタジーっぽくて好きかも。ごちゃ混ぜごった煮だったファミコン時代のRPGの世界観みたいで。
>さりげない重要設定と、伏線提示が。神さまはこの世界の食べ物を食べられない(黒い血の人間は、僕らの言う“人間”ではない)。レオが神さまの携帯電話を拾った(レオが機械と分かり合う日がくるのか?)。
>ホント、この漫画のおかげでジャンプ熱が戻ってきた。だから、頑張れ掲載順位。
『デスノ』
>葉鳥のキャラが最初と違う・・・・43号では、一人称「俺」だったのになぁ。しかも、社長の愛人の子。次週タイトルが「後継」。無理にキャラ立ててない?
>年上なのに「馬鹿か」と言われ続けている鷹橋・・・・・・・うーん、怪しいと思うんだけどなあ。
>誰が“第3のキラ”かよりも、追い詰められた彼らがどう足掻くのかが楽しみ。本気でミサイルぶち込んできても、小畑絵でそんなシーンが見れるのかと胸弾んでしまう。不謹慎だ。
『読みきり』
>キックスメガミックスの人です。
>テコンドー旋風がどこに吹き荒れているのかと小一時間。
>導入部のジムのシーンの読みにくさと、カウンターのシーンの不可解さが相変わらず。
>それでも、『キックス』よりも面白いと思わせるんだから(ある意味で)凄い。
『ミスフル』
>新撰組パロを除けば、この試合はそれなりに楽しんでます。
>白黒反転シーンは、印刷で潰れて真っ黒です。僕のジャンプ。
『こち亀』
>大した儲けもないのに、自分の集めているレア商品を提供してあげる両さんは良い人だと思います。市民はもっと両さんに感謝すべきです。
『グレイマン』
>この漫画におけるリナリーの使われ方が、イヴ頼みの『黒猫』を思い出させて鬱な気分になります。
>この兄妹ネタも、時計の時間逆戻りも、全く活かされないような気がして不安です。前シリーズのグダグダさのせいでが、未だにこの漫画を評価できないのかも知れんです。
『武装錬金』
>ミッション系女子高というのは、連載初期から予想されていたのだけど―――アップル女学院というセンスに脱帽。こんな胡散臭い学校に通っているお嬢様なら、庶民の僕でも仲良くなれそうです。
>でも、千歳さんのファッションセンスは許容範囲外です。
>しかし、モブでこんなに楽しませてくれるとは・・・・・和月漫画とは、アシも含めた全てのスタッフの漫画なんだなぁ。
『代原』
>全くの偶然だろうけど、ボディビルネタで↑のお株を奪う幸運さ。
>素直に面白かったし、それ以上の運の良さが今後の活躍に期待させる。次はちゃんとした読みきりで読みたいので、アンケは『H×H』に入れるかな?
『ゲドー』
>1コマだけだけど、連邦軍コスの讃良さんはポイント高かったです。
>テーマも凄いけど、月星熊の知能が高いって薀蓄がこれでもかって伏線になっている構成が見事です。
>讃良さんの言い分だけでも少年漫画としては合格なんでしょうが、そこにルーズベルトの言い分で読者に問題提起させ、そこから更に二転三転させる展開。そして、読者それぞれに考えさせるラスト・・・・・・・凄まじい。
>第1クール・第2クールは単なる「良い漫画」でしたが、第3クールに入ってからは神がかってます。第3クール部分だけでもコミックス買うか検討中。
『いちご』
>僕は皆さんが言うほど小宮山を好青年だとは思ってません。彼は覗きもすれば、ランジェリーショップにも女装して潜り込む変態です。
>隣に強姦魔の真中がいるから、皆誤解しているだけです。
>だから、ちなみたんは美鈴とくっつけば良いんだと思います・・・・ハァハァ
『ジャガー』
>僕もハメ字郎みたいなお父様が欲しいです。
>もしくは、サヤカちゃんみたいな彼女が欲しいです・・・・・ハァハァ







04年10月29日 〜『アイシールド』議論+アフタ12月号+サンデー&モーニング48号

 ■ 今週の『アイシールド』に対する論議
 “ヒル魔と葉柱ルイの差を分けたのは偶然”と言い切った編集(浅田さん?)に対して僕が「幻滅」と書いたのですが、同意見・反対意見を色んなトコで読んだり貰ったりしました。
 今振り返ってみると、「ちょっと言い過ぎたなぁ・・・・」と思わずにはいられないです。『アイシールド』の本来のターゲットは小学校高学年〜高校生くらいでしょうから、単に読者に問題提起をさせて終わりってのだと後味が悪いと思ったんでしょう。大人読者の一方的な考えで「みんな行間を読んだはず」なんて書いたのは、明らかに僕の勝手な言い分です。編集さん、ゴメンなさい。

 でも、実際に二人を分けたのは“偶然”ではないですよね。『アイシールド』で描かれるのは、“意志”であって“運命”では決してないです。セナがアメフトに向き合ったのも、モン太がアメフト部に来たのも、彼らの“意志”であるはずです。初めは恐怖政治だったかも知れません。しかし、ドロップアウトする機会は彼らに何度も与えられました。
 確かに出会ったキッカケは“偶然”だったかも知れないですが、そこから一人一人が目標を持って戦うようになったのは“偶然”ではないのです。紛れもなく、彼らの“意志”なのです。そうしたテーマを持つ『アイシールド』に対して編集さんが“偶然”という言葉を使ったのが、僕は許せなかったので「幻滅」と書いた訳です。


 「個人の“意志”も“運命”によって規定されている」みたいな話もありますが、それを言い出すとキリがないのでスルーの方向で。
 もちろん個人個人いろんな捉え方があると思うんで、「これが必ず正しいんだ!」という答えはなくて良いと思います。ある一人の読者が「まー、ぶっちゃけ偶然じゃね?」と思うのは全然OKだと思いますよ。でも、公式な設定を作る立場の人が言うかなーと。「西部vs柱谷」の間違いの辺りから、ちょっと不信感抱きつつあります。



 とまぁ、僕はこうやってグチってるだけなんですが、同じ材料で面白い考察をしているサイトさんがあったのでソチラを紹介。ウチのサイトがいつもお世話になっている『105円均一』さんの、ジャンプ作品別ミニコラム→10月27日「アイシ雑感 at 48号」です。ヒル魔と葉柱ルイの能力の差から、稲垣先生が暗にこめているであろうメッセージまで考察してあります。特に後半は必見。

 ・・・・・・・・こんな風にマジメに紹介されるのは、105円均一さんとしては嫌でしょうねぇ。僕の知ったこっちゃありませんが、キヒヒヒヒ・・・・・とりあえず、ゴンとキルアが合体してゴルアってセンスには脱帽です。




 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレあり)
>木尾士目『げんしけん』(アフタヌーン12月号)
 エロイ!!春日部さん、アネキって呼んで良いですか!?
 「私には出来ないロリキャラの衣裳をこんなに・・・・」って大野さんにカルチャーショックを感じた。なるほど、コスプレにはコスプレなりの悩みがあるんだなぁ。単になりきっているだけで楽しいのかと思っていた。勉強になった。

>ひぐちアサ『おおきく振りかぶって』(アフタヌーン12月号)
 いきなりこんなに高校名を出されても覚えられませぬ。
 要は、1回戦から超強豪チームってことね。うむ、最初の大会ならベタな展開かな。それでも阿部の「完封してくれる!」宣言などで、それを打ち破る期待をさせてくれる。やばいなー、楽しいなぁ。

>田辺イエロウ『結界師』(サンデー48号)
 「甘いもの嫌い」が伏線になるのか? 良守との対比なんだろうが、これが本筋に絡むという展開が想像できないなぁ。なので、もしここらを上手く絡めてきたら、紛れもない超一級品の漫画になりそう。

>モリタイシ『いでじゅう』(サンデー48号)
 もち肌のコ、彼氏いるのか・・・・・・・自分と全く同じところで興奮して、同じところで絶望した皮村が他人とは思えない。同性のお姉さままで萌えさせるとは、あのコはホンモノだよ。
 あの変な写真部の設定が、途中で無意味に消化されたかと思いきや、ちゃんとオチに繋がっていたのが良かった。中山ちゃん、良いなあ。いじらしいなぁ。

>藤木俊『こわしや我聞』(サンデー48号)
 國生さんも良いけど、GHKにノリノリな長女がステキ。お兄ちゃんの嫁探しにここまで必死な妹―――実は最強の萌えキャラなんじゃないだろうか。ということで、肝試しも、我聞-國生さんラインよりもGHKに注目したい。バトルなど要らん!!

>山崎さやか『はるか17』(モーニング48号)
 はるかが受かった・・・・・!?
 そうか、話の展開的にはユリにも可能性あると思ったんだがなぁ。ここではユリに受かってもらった方が、まだ事務所的には安心だったんじゃないだろうか・・・・この漫画の伏線は長めに消化されるので、もうちょっと後かな。既に忘れられかけている年齢の設定が、そろそろ?

 で、連載50回目で新キャラ登場。桃原にとっての正念場か??

>三田紀房『ドラゴン桜』(モーニング48号)
 世界史だけで大学に合格できた自分としても、この方法には納得。自分一人で教科書の用語を覚えるよりも、仲間と一緒に「コレとアレが関係してああなるんだよね」と話し合うのが一番良いと思う。知らないことを教えてもらえるし、自分で教えているうちに理解できるようになるし。






04年11月4日 〜『サクラテツ対話篇』

 
■ 漫画紹介
 『サクラテツ対話篇』全2巻
  上巻 (→Amazonの紹介ページ
  下巻 (→Amazonの紹介ページ

 『封神演義』で長期連載を果たした藤崎竜の意欲作。
 『封神〜』で開花した藤崎竜の魅力と言えば、ブッ飛んだ世界観と美麗なキャラ。今作はその魅力を十二分に活かしきったギャグ漫画・・・・・・・なんだけど、あまりにブッ飛びすぎた設定のせいか、好き嫌いは激しく分かれる。僕的にも物凄く好きな作品なんだけど、無条件で万人にオススメはできないってのが本音だなぁ。

 この漫画の登場人物は、古代から現代まで様々な哲学者の名前をもじって付けられている。桜テツはソクラテスだし、アリスはアリストテレスが元ネタ。ニーチェやフーコーなんかも出てきたり、細かい地名なんかにも元ネタがあったりしてなかなか楽しい。だけどまあ、これはどうでもいい(笑) 哲学者の名前がついているのは「お遊び」でしかなくて、重要なのは“様々な哲学を持ったキャラが桜家の土地を狙って侵略してくる”という設定。
 こういう設定は特別に珍しいものではなくて、古くは『ウルトラマン』、最近(?)では『エヴァンゲリオン』まで続く防衛型ヒーロー話の典型例だと言える。ただ、それらの話と一線を引くのは、魔族や怪獣が土地を狙って攻めてきているのに主人公のテツは税金と貯金のためにバイトに明け暮れる日々を送っているという点。ヒロインの富良兎もヒロインらしくなく、更なる強敵を煽ってテツと戦わせたりする。つまり、既存の防衛型ヒーロー話をパロったギャグ漫画なのだ。

 ・・・・・・・・・だが、ここで終わっていたら特別に凄い漫画だなんて思わなかったろうな。一変するのは下巻に入ってから。詳しく書くとネタバレになって本編の魅力を損なってしまいかねないので、敢えて書かない。しかし、迫り来る最強の侵略者、テツにとっての桜家、桜家に現れた最後の侵略者、怒涛の最終回・・・・・・・と、この下巻の展開は一人でも多くの漫画読みに読んでもらいたい傑作に仕上がっている。

 他人にどう思われようと、自分にとって墓場まで持って行きたいと思った漫画はコレが最初。歴代ジャンプ漫画の中でも、間違いなくコレが一番好きだと胸を張って言える。財布に820円が余っているんなら、是非一読あれ!


 ・・・・・・・・・肌に合わなくても、責任は持たんけど。







04年11月5日 〜スピリッツ49号+サンデー49号+ヤンジャン49号

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレあり)
>中原裕『ラストイニング』(スピリッツ49号)
 明石みたいなヤツはスポーツ漫画においてはスロースターターなので、まあ予想通りの展開。それよりも、4回以降に采配をとると言っている桐生監督の存在が怖い。なので、この先制点に満足せずに3回までに大量点を取れるかどうかがポイントなのか。
 ポッポにしがみ付いている詩織ちゃんはエンコー中みたいだった。

>真鍋昌平『闇金ウシジマくん』(スピリッツ49号)
 ・・・・・・・・・・・・この年齢でトラウマを覚えるとは思わなんだ。

>村上かつら『CUE』(スピリッツ49号)
 言葉にならない切なさ・・・・明かされる伊藤の生い立ち。
 残酷なまでに心をえぐる展開な分、何故にこれを初期の段階では封印していたのかと疑問になる。後付けの設定というわけでなく、ちゃんと伏線にしてあったよね。勿体ないなー、駆け足で終わっちゃうのかーと残念な気持ちでいっぱい。

>畑健二郎『ハヤテのごとく!』(サンデー49号)
 ようやく1話完結話に突入したことで、テンポの遅さはかなり緩和された印象。純粋なギャグ漫画としては相変わらず“間”がどうにもチグハグな印象なんだけど、それを補って余りあるナギお嬢様の萌えっぷり。ハヤテに抱えられて真っ赤になっている姿にやられた。

>藤木俊『こわしや我聞』(サンデー49号)
 殺人トラップ発動!!
 全然肝試し関係ねぇ―――っ(笑) 面白いなあ、さりげなくクラスメイトに見せ場あったり、ようやく二人も仲直り(?)したりで合宿編も順調なところに、新たな仙術使いを登場させるという。やるなあ、伏線張ってあったのをすっかり忘れてたよ。

>中野純子『ちさ×ポン』(ヤングジャンプ49号)
 千砂のトラウマを破るために、ポン太が大学合格を決意。ようやく2つのテーマが重なり合うことに。これで確実に来年3月までの受験で終了することになったなぁ。なるほど、このテーマを描くためにあのHシーンばっかりだった時期があったのか。単に作者がHシーンを描きたいのかと ここからが作者の本領発揮だね。






04年11月8日 〜少年ジャンプ50号の一行ツッコミ

 
■ 今週のジャンプ・一行ツッコミ(ネタバレあり)
 “今週号の『HUNTER×HUNTER』は作者の都合により休載します”が、いつもよりも目立つ場所に書かれているのは政治的なメッセージですか?

『アイシ』
>筧の過去・真アイシールドの謎に加え、語り部の水町まで掘り下げて小結との因縁を強化させる構成・・・・・・・・何十回も言ってきた台詞だけど、もう一度。稲垣理一郎、恐るべし!
>つまり、「在籍はしていなかったけど、試合は出てた」ってオチ? とにかく、漫画的には進、番場、キッド、一休、阿含の5人の可能性は消えたね。そして、既に登場したキャラという説が有力に。・・・・・・ごめんなさい、先週の僕の発言は忘れて下さい。
>でも、「秋大会に出てる」ってのは筧と水町の妄想だよねぇ・・・・・・当時、本当に中学生だったかも微妙なのに。
『ナルト』
>せっかくの「第一部完」がアオリ文のせいで目立ってません。編集さーん!
>ようやくラスボス組織が登場ですか。5年もやって・・・・・・
>そして、イルカ先生はイルカ先生のままでした。
『ワンピ』
>なるほど・・・・・ここでプルトンを出すのか。ということは、流石にルフィ一味がプルトンに乗るって可能性はなさそう。ごめんなさい、先週の僕の発言は忘れて下さい(二度目)
>“抵抗勢力”というタイトルから想像するに、むしろルフィたちの役目は復活したプルトンを破壊することのはず。となると・・・・・この一戦の結果は??
『ボーボボ』
>趙公明の封神シーンを思い出した。
>「夢がやぶれる」に笑った。
『ブリーチ』
>檜佐木・・・・・・・・・・・_| ̄|○
>そうか。このシーンの為に先週の表紙の人選があったのか。ヘタレ・トリオーズ(ネーミング最悪)
『銀魂』
>今週の一番星。オチは弱かったけど、それ以外は完璧。「長編の後の1話目はハズレなし」の法則は健在です。
>「息(の臭さ)がなおるどころか止まっちゃうから!!」 近藤さんのツッコミは神でした。アナタのツッコミが鋭い限り、この漫画では受難から逃れられません。合掌。
『読みきり』
>期待していたよりもフツーだったのが、嬉しいやら寂しいやら。
>主人公がアホなのか頭良いのか分からないなぁ・・・・・突然「それは違うぜ、弁慶」なんて、この漫画の最重要要素を1コマで説明しきっちゃうし。
>顔面ブロックのシーンはキング・クリムゾンでも発動したのだろうか?
『リボーン』
>参りました。「イーピン、うざい」なんて言ってごめんなさい。
>眼を描き分けるだけじゃなく、おっぱいのサイズでキャラを描き分けるようになりました。もちろん、ストライクゾーンど真ん中です。
>10年バズーカなんて面白アイテム、今まで使わなかったのが勿体ないのですよ。掲載順位がマズい時は、ハルや獄寺の10年後でテコ入れです。ハルの10年後なんてリアルにエロそうでどうにも・・・・・・・・・ハァハァ。
『デスノ』
>今週は「繋ぎ」の回。ミサに後光が差している陰で、局長チームはどんよりしてます。このコマだけで泣けます。
>白ライトとミサは普通に良いカップルだと思いました。なので、さっさと邪悪モードの彼らに戻って欲しいです。“良いカップル”など、ジャンプには必要ない!!
>・・・・・と、言っておけば良いんですよね、河下先生?
『グレイマン』
>エグッ・・・・・・・ここまでエグイ攻撃をしちゃうと、時間を戻す以外に突破口ないということの証明。まあ良いか、時間戻すイノセンスを使わなければ話が成り立たないんだし。ラストシーンの絵は素直に格好良かった。
>しかし、どうにも言葉の使い方が納得いかない。前回で「人間」は敵味方の両サイドにいるってことが語られ、今回キャメロット嬢の行動で無力でもないと証明された。この状態で最後に「人間に何ができんだよ〜〜!」って台詞を吐かれても、的外れだとしか言い様がない。
>つまり、主題が「人間−兵器」の対比なのか「人間−超人」の対比なのかがゴッチャになっているってこと。何だかなぁ・・・・・・・
『テニプリ』
>「バーカ、当たり前だろ。上州院大学ゴルフ部No.1吉祥寺玲。卒業後にはプロになる僕にむかって、いちいち下衆な掛け声は止めろよ。」
>何、この説明台詞。
『こち亀』
>今週も面白かった。ホント、ここ数週間の『こち亀』はどうしちゃったのだろう。
>細かいトコにツッコんだら負け。両さんのストレートの握り方とかを見ると、せこい事にこだわる自分がちっぽけに思えてくる。
『いちご』
>これまではネタ的な意味が強かったけど、先週〜今週の真中はリアルに最低なヤツです。
>自分のことが好きだと知った上で、向井さんを連れて東城とイチャイチャ。向井さんが本気で可哀想になってきた・・・・・・・・・ちなみやさつきと違って滑り止めがいる訳でも、美鈴のように仕事に生きることも出来ない。世の中に数多といる負け組の女性の悲哀を描いているようだ・・・・・・・・・・・河下先生が初めて女流作家らしく見えた瞬間。
>まー、それでも。出番すらない唯に比べれば!!
『ハンターズガイド』
>あぁ、そうか・・・・・・・『H×H』が落としたせいで目次に余白が出来ちゃったので、「都合により休載」の文字が大きくなったのか。
『ミスフル』
>ナックルについての薀蓄は、野球ファンから総ツッコミが来そうだけど・・・・それを差し引いてもやっぱり面白い。
>何故ここ最近の『ミスフル』が面白いのか―――多分それは、「敵チームは村中兄弟」「味方チームは猿野・犬飼(あとは子津あたり?)」と活躍できる人物を絞っているから。“とりあえず色んなキャラを活躍させよー”みたいな展開だと、締まらない試合になっちゃう上にテンポも悪くなっちゃうもんねぇ。
>だから良いんです・・・・虎の人が1コマで瞬殺されるくらいのペースで。
『ゲドー』
>既出キャラ総出演。とうとう見つかったフェニックス。そして、闇組織の登場・・・
>この事実が示すものは・・・・・・・・・そう考えただけで、涙で本編の内容など頭に入りませんでした。
>でも、幼女の裸だけは目に焼き付けておきました。
『武装錬金』
>このタイミングで定期的な休載か・・・・・・・仕方ないよなぁ。そういうスケジュールだもんなぁ。
>と思っていたんだけど―――これまで6週描いて1週休むってペース多かったのに、今回は5週しか描いてない・・・・・・・・・・・ま、まさか。そんな訳ないよねえ!ねえ!マジで!!?
>敵の連携の悪さは描けなかったけど、味方チームの連携が“斗貴子さんのピンチ”をきっかけに良くなるって展開は良かった。見事にノルマ達成・・・・・・・でも、それ以上はなかったというのが本音だなぁ。
『Waq Waq』
>ビックリするくらい展開が駆け足になってる・・・・・・・・・
>そして、都合悪く神さまが登場できない展開。マズい。本当にマズい。幾らなんでも、アニメ化までさせた作家さん(固定ファン多し)を1クールで打ち切るってことはないと思うんだがなぁ。
『ジャガー』
>女子男ってどんな名前だ

 うーん。今週は楽しみな『ゲドー』『武装錬金』『Waq Waq』が総じてイマイチ。なので、全体的な印象も悪かった。ここまでテンション下がりつつ、来週は『H×H』も『武装錬金』も予告にない。来週のジャンプ感想も一行ツッコミかも知れない・・・・・・・ごめんなさい。
 でも・・・・・1、2、3号で新連載が始まるのだと仮定すると、打ち切りが行われるのは52、1、2号だよね。ならば、来週は開き直って休んで再来週から頑張るべきだと思うんだけど、どうだろう?







04年11月9日 〜『キマイラ』1〜3巻

 
■ 漫画紹介
 『キマイラ』1〜3巻(→ Amazonの紹介ページ

 現在モーニングで好評連載中。11月現在では4巻までコミックスは出てる。
 「立場の違う3人の男が、名もなきホームレスを操って独裁者を誕生させる政治漫画」なんて言い方だと、『漫結』の読者の大半は全く食いつかないだろうなぁ。10代のコに「1票の重みが!」なんて言ってもなかなか理解されないだろうし、20代〜30代ですら政治に無関心で投票に行かないってのが現実。だからこそ、そういう政治に無関心な人にこそ読んで欲しい漫画だと思ったので、今日の話題に。

 10代の読者を意識した訳でもないんだろうけど、主人公3人は学生時代(中学だっけ?高校だっけ?)の同級生という共通点がある。学生だった15年前―――彼らに良雄という少年を加えた4人は、ヒトラーの秘密文書を見つける。腐った日本社会を変えるために「神」を誕生させようと試みるのだけど、それが原因なのか、リーダー格だった良雄は自殺をしてしまう。結局、残された3人もその後はバラバラの人生を歩むことになるのだが・・・・・・・・
 15年後、財閥の御曹司、ヤクザの若頭、ニュース番組のプロデューサーとなった3人。彼らはそれぞれに時代と社会に不満を持ち、15年前に失敗した計画を実行しようと集まる。感情を失ったホームレス・シロを拉致し、星野国義という別人の記憶を刷り込ませ、政治家へと生まれ変わらそうとするのだった・・・・・・・!
 しかし、単なる政治モノという訳でもなく、別々の道を歩んでいた3人の人生が“二階堂”という一人の大物政治家によって翻弄されていたことが分かってくる。現在のシーンと15年前のシーンを上手く組み合わせ、人生の悲哀を丁寧に描いているのだ。

「親父とオフクロが汗水働いた金が、全て二階堂に流れていたと言うのか・・・・!」

 この漫画は自分本位的な“善”とはいえ、一人の救世主を誕生させて、現代社会に確実に巣食っている“悪”と対決させる人間ドラマだと言える。喩え、それがエゴでしかなかったとしても・・・・・・・・
 政治に興味があろうとなかろうと、「社会が悪いよ」「政治が悪いんだよ」という不平不満を持ったことがある人(の半数でもいいから)に読んで貰いたい一作。


 そういや久米宏、小泉純一郎などのそっくりさんが登場して政治世界のリアリティを増そうとしているのだけど、これはちょっと「オアソビが過ぎる」かなぁ。作中でこういったキャラと星野を対決させても、逆に「結局はマンガじゃないか」と思えてしまうから。『アクメツ』(チャンピオン)のように非現実的な対決へと持っていくのならエンタメになるんだけど、リアル志向な『キマイラ』だと“ただの話題集め”にしかならないと思われちゃうんじゃないだろうか・・・・・・・・・

 この3巻だと、星野が補欠選挙に立候補した辺りまで。星野の主張は確かに「机上の空論」でしかないんだけど、小泉もどきの首相や、その辺のオッサンの反論がリアルにダメダメなのが凄い。

 「お前に総理大臣をやる苦労が分かるか!!」
 「選挙なんか行っても、何も変わらないんだ!!」

 じゃー民主主義って何なのさ? この国に前提として存在する「主権は国民」の言葉は、単なる建前でしかないの? 全てを任せられる独裁者の登場を待つしかないの? 皆が思っていながら、「どうせ仕方ないよ」と飲み込んできた言葉がココには書かれている。何よりもアッツイ政治漫画&人間ドラマ、ここにあり。






04年11月11日 〜モーニング50号

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレ)
 モーニングは改編期突入していたのか・・・次々と作品が完結して、先週に能條純一の連載が始まり、来週からオキモトシュウの新連載が開始。うーむ・・・・終わる作品にもよるけど、『キマイラ』が終わるんなら寂しい限り。

>こしのりょう『N’sあおい』(モーニング)
 なるほど・・・・看護士には禁止されている気管挿管(あってる?)をやってしまったということか。その流れは相変わらず神がかっていて、彼女がそう行動するのに納得できる展開ではある。
 が、困ったことに『ブラックジャックによろしく』のドラマ版で使われたネタだからなぁ・・・・恐らくモーニング読者の9割は『ブラックジャックに〜』をチェックしてるだろうから、既視観覚えちゃうのは仕方ない。

>戸田幸宏/八坂考訓『キマイラ』(モーニング)
 紹介したばかりだというのに、終わりそうだ。
 ここで二階堂を追い詰める荒業か・・・このまま失脚されると拍子抜けのような。流石にメイン二人は生きているだろうけど、15年前に被ってしまう屋上のシーンでクライマックス。果たして星野の最期は・・・・・・・・

>吉原基貴/網本将也『U−31』(モーニング)
 で、今週に唐突に終わったのがコチラ。
 ダイジェストで締めくくった上に、コミックスは大幅加筆で「真のラストがここに!」とか言われてるし。なんだかジャンプの打ち切り漫画みたいな終わり方だなぁ。はっきり言って、この漫画の最大の失敗はジェフ市原をジェム市原で済ませてしまうようなセンスだったと思ってしまう。それならオリジナルのクラブ&選手にしておけば良かったのに。






04年11月12日 〜ヤンマガ・スピリッツ・サンデー50号+GAG Special

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレあり)
>日高トミ子/松本タカ『COME!』(ヤンマガ)
 幾多とあるヤンマガらしい“冴えない純朴な男がイイ女に惚れる”ダラダラした話だと早々に見限っていて、実際に掲載順位もかなりヤバ目なんだけど・・・・それを後悔するほど、この過去編2週間は素晴らしい内容だった・・・・・瑞穂萌えとか、そういうことだけじゃなくてね。
 農業で生きていくしかない田舎町という閉鎖空間の中で、確かに人間関係を築いていった子ども達と、莫大な治療費の替わりに自分の命を絶つしかなかった祖父。通夜の後のコックリさんのシーンなんて、涙なしでは読めない。

>小田扉『団地ともお』(スピリッツ)
 これぞ、上質のエンターテイメント!!
 冒頭のともおの行動が何なのかは最後の2ページまで明らかにならないんだけど、同時並行で描き、最後に合流させるニクらしい構成。そして、最後の1コマ。余計な言葉はなくとも、そこにある確かな時間とメッセージ。こういうのを見せてくれるから、小田扉のファンであり続けたいと思ってしまうのだ。

>村上かつら『CUE』(スピリッツ)
 「何にもなれない自分だからこそ、何にでもなれるスポットライトに憧れた」
 それが伊藤可奈の全てだったんだろう。だからこそ、せめて彼女に相応しい役を与えてあげたい。竹田のちっぽけで、だからこそ純粋な願い・・・・・・・その願いが、16年間引きこもっていた了三の心に届くのか。
 舞台を実現させても、成功させても、現状は何も変わらない。借金がなくなる訳でもないし、スターになれる訳でもない。それでも成し遂げなきゃならない“何か”があるはず。その向こうで、彼らが「何にもなれない自分」を捨て去ることが出来たなら。

>畑健二郎『ハヤテのごとく』(サンデー)
 実現しなかったとは言え『武装錬金』の蝶々覆面とか、巻末コメントのLネタとか、作者がジャンプっ子であることは以前から分かってたけど・・・このままパロネタ続けるのかなぁ。この漫画のメインターゲットを考えると、別にパロネタなくても良いと思うんだけど。20代の僕ですら、残り2つの執事の元ネタは『下手の考え休むに似たる』さん読むまで分からなかった・・・・・・
 WEBサンデーでは「まんが家バックステージ」という作家さんの近況報告コーナーがあるんだけど、畑先生は毎週更新してるんだよねぇ。和月先生ライナーノートばりの裏話と、カラーイラストを毎週ペース!偉い・・・作品の直接評価には繋がらないだろうけど、こういうサービス精神は好きだ。

 それはそうと・・・今週のカラーイラストはお嬢様と虎。この虎、白黒がデフォルトのカラーじゃないっすか!!良かったね、ミノルさん!お仲間だよ!!

ミノル 「単に、色塗るのが面倒だったんじゃないのか?」

 あ・・・・・・・・・・

>藤木俊『こわしや我聞』(サンデー)
 「陽菜ねーちゃん、つえ――っ!!」
 次女のアホっぷりに爆笑。長女の妄想内で脱がされかけている國生さんも可愛くてグッド。やっぱこの漫画、兄妹が揃ってこそ本領発揮って感じだ。
 なーんて萌えてる間に、工具楽家の秘密が國生さんだけに告げられる。新キャラお姉さん登場に加え、“出来の悪い弟”という伏線も張られて、少しずつ風呂敷を広げてきた印象。そうだよね、味方チームの戦闘要員を増やさないとミッション系の話は限界あるもんね。とは言っても、萌えキャラの出番が減りそうで、それがゆくゆくの人気に影響与えそうで心配・・・・・・・・・

>ポンセ前田『おれたちのバカ殿』(ジャンプGAG Special)
 僕自身が失敗したことに、この漫画を読む直前に『道士郎でござる』と『クロマティ高校』を読んでしまい・・・
 でも、設定が被っていて導入部の印象が悪くても、力技で読ませるってのは相変わらず。湯漬けに対するツッコミが面白かった。湯漬けって。

>大亜門『一九ポンチ咄』(ジャンプGAG Special)
 うーん・・・・・これまでの大亜門作品の中では、一番ハズレかも。
 下ネタやエロネタを封じてきたのは良いんだけど、その分メインのギャグが古臭くなってしまったというか。あー、“とんち”だから? 確かに使い古されたネタが多かったような。なのに、パロ系のネタは最新のものだという違和感。むしろジャンプのメインターゲットからはますます離れているんじゃないだろうか??






04年11月15日 〜少年ジャンプ51号の一行ツッコミ

 
■ 今週のジャンプ・一行ツッコミ(ネタバレあり)
 何とまぁ・・・・今週は『テニスの王子様』が落としました。
 ローテーション制度を取り入れても、他の作家が落としちゃったら意味がないということですか。雑誌制作も大変ですね・・・・・・

「表紙」
>何とまぁ、こっぱずかしい表紙だ。
>いつもコンビニの棚に置くのと同時に買いに来るニイちゃんがいるんだけど、流石に今週は恥ずかしがってたみたい。アンタ、まずいいトシこいてジャンプ買ってることを恥ずかしがれ。
『デスノ』
>“第3のキラ”当てクイズの行方に一喜一憂してたのも、模木さんの笑顔に大爆笑して全部忘れた。「不向」って、まさか模木さんのことだとは・・・・・・またしても、次回予告のミスリードにやられる。
>個人的には、未だに鷹橋だとは思ってます。
>しかし、ノートに触っても記憶が戻る訳じゃないのか・・・・これだと、黒ライト復活への道は険しいかな。
>とうとうレムに見せ場が。立ち読み派をKOさせるほどに、各々の思惑と建前が交錯しつつ、L組が知らない唯一の情報“レムの存在”をココに絡めてくる。脱帽。裏の裏の裏をかきながら、後から思うと「なるほど、こういう展開しかないわなー」と思わせるという凄み。
『ブリーチ』
>砕蜂たんの株が急落してます。
>正直、このカードはどうでも良いんだよなぁ・・・・同時並行で3箇所のバトルを描く割には、1週ずつ交替してるだけか。もうちょっと同時並行っぽい見せ方を期待していたんだけどなぁ(ルフィvsクラハドールとウソップvsジャンゴのように)
『ワンピ』
>ま、まさか・・・・・・・・
>よく見れば、ドクロの奴は蹴り技。牛さんは組み手でルフィを圧倒。前回のルフィvsガレーラの戦いが伏線になっていたという・・・・・・・・
>しかし、「仲間になる船大工は誰だ」と「フランキーの正体は誰だ」に焦点が当たりすぎていて、CP9のキャラが既出のキャラだとは微塵たりとも予想していなかった。完敗。尾田先生のミスリードに引っかかるとは・・・・・・!
>このタイミングで次週がお休みですか。
『ボーボボ』
>是非、「愛の接吻地獄」を小畑師匠に描いてもらいたかった。
>「なんだかよくわから―――ん!!」に笑った。
『リボーン』
>10年後のランボ、仔猫の説明をするためだけに出したのか・・・・・・
>「マジンガーZvsデビルマン」じゃないんだから。はい、皆さんも一斉にツッコミましょう。全然「vs」してないじゃん!!
>少数派だということを知りつつ、敢えて言わせて貰う!俺は京子ちゃん派だ!
『アイシ』
>誰が何と言おうと・・・・・小結に感情移入。俺も、一家で一番のチビでコンプレックスとともに育ってきた。柱にキズつけてた・・・・・全然伸びなかったけど。だから、小結があの木の下で丸くなる気持ちが痛いほどに良く分かる。
>その小結を栗田やセナではなく、ハァハァ3兄弟が連れ戻すという熱い展開。だけど・・・一つだけ、不満点が。
>ヒル魔が銃をしまう表情(=自分の言おうとした台詞をハァハァ3兄弟に言ってもらえた時の表情)を描いて欲しかった。栗田以外には信頼しあえる仲間に恵まれなかったヒル魔が、互いに信頼しあっているライン組を認めるコマが必要だと思うんだけどなー。できることなら、アップで。
『グレイマン』
>ミランダさんのイノセンス発動はひたすら格好良いんだけど・・・・・
>ミランダさんの葛藤をバトルに上手く活かせているかというと、相当微妙。喩えば、今週の冒頭の「どうせ、何もできないならやらなきゃいいのにね」って台詞を、先週の冒頭に入れておけば“タメ”になって先週ラストから今週の発動シーンが更に燃えシーンになったと思うんだけど。
>やっぱり、どれがテーマなのかを混同していてハッキリしないのが、僕がこの漫画を好きになれない理由なんだ。人間と兵器の話は蛇足だったと思う。
>このままミランダさんの葛藤が晴れて、リナリーの伏線も無視してキャメ嬢を撃破しちゃうと・・・・・完全に、僕の中では空気漫画になっちゃいそう。
『銀魂』
>何と、今週も先週から引き続きな展開。
>オチがバレバレなのは仕方ないか・・・・・・・うーん、ここ最近オチは不発だ。
>「バナナのオッサンじゃなくて、オッサンのバナナだから」に笑った。この漫画、ツッコミ役がとことん不幸になるね。
『読みきり・バレー』
>『ドーミエ』『LIKE A TAKKYU』に次ぐ、高橋一郎先生の3作目。
>相変わらずのごちゃ混ぜ感は読者を選びそうだけど、序盤から何の意味があるのかと思っていたメガネの漫才師が、ちゃんと本筋に絡んでくるという構成は凄いと思う。確実に、今までの作品よりも進化してきた。
>序盤から台詞がゴチャゴチャしてて読みにくいのは印象がマイナスかなぁ。もうちょっと絞れるところは絞らないと、連載してもキツイと思う。そこさえ何とかなれば、現在のエース級に匹敵するくらいのものに化けるはず。
『ミスフル』
>ツーアウトで1番バッターなのに、「4番に繋げ」って。
>しかも、ちゃんと繋いでるし・・・・・・・どうにも御都合主義感が強くて、緊張感が一気になくなってしまった。まぁ、3点差をひっくり返されないと話が成立しないってことか。
>それでも、この時期にこの位置にあるってことは生き残り確定かな? 次の次の改編は本気でやばそうだけど。
『H×H』
>載ってる・・・・・! 次週予告に載ってなくても、掲載するケースがあるってことか。『H×H』目当てでジャンプ読んでいる人を嘲笑っているかのようだ。
>そして、唐突に幻影旅団と流星街が登場。これでは、まだ「まとめに入ってる」説を覆すことは出来ないかなぁ。
>面白いんだけど、このレベルの作画って単行本では修正されないんだろうか。だとしたら、かなりヘコむ・・・・・・・・・
『こち亀』
>「ひゃっほー」
『読みきり・師匠』
>漫画漫画していない構図取り。ラストシーンで、立ち去る師匠と満月を重ね合わせるなど、非常に映像的な見せ方をする。このセンスだけで、将来が楽しみだと言える作家さん。
>ストーリーは・・・・・回想シーンが二度入っているせいか、“現在”の出来事が霞んでしまったかな。
『代原・メガネ』
>最初は何かと思ったけど、「我が生徒会が一歩たりとも校長室には入れん!」の辺りからの意味不明っぷりが面白かった。フツーに授業受けてるトコとか。
>しかし、これって掲載が来年だったらタイトルは「スクールバトル’05」だったのだろうか。コノミンに感謝しよう。
『いちご』
>「や・・・こんな格好、真中さんに見られたら・・・ぴくぴくん」
>なっ、なんの擬音だ―――っ!!?
『Waq Waq』
>・・・・・・ドレクセル倒して終了ならば、残り2話で計算があってしまう恐怖。
>もし、ここで打ち切り喰らったら・・・二度とフジリューはジャンプに戻ってこないだろうなぁ。残念。
『ゲドー』
>念書に笑った・・・・・最終回前に相応しく各キャラが大活躍。
>こういうところで手抜きをしなかったというのが、この漫画が皆に愛された最大の理由だったんだろう。良い漫画だった。岡野先生の作品をここまで好きになるとは、正直なところ思っていなかった。すいません。
『ジャガー』
>怪談からKの話のミスリードを誘発する展開は、かつてない衝撃だった。
>最後、観客席に4人しかいないのがリアルだ・・・・・・

 打ち切りレース。打ち切られる作品が1コか2コか3コかによって結果も随分と変わるんだろうけど、とりあえずは『ゲドー』は確定。逆に唐突に掲載順位を上げて生き残りに繋いだのが『ミスフル』。
 個人的には打ち切り2作品→新連載3作品かなあと思っている。ので、本格的にまずいのはフジリュー。実績による1クール猶予が与えられていない場合、ドレクセル戦で終わるという可能性が高くなっちゃう。逆転で『武装錬金』という可能性もあるけど、どっちにしろ好きな作品が終わるというのは確実なのか・・・・・・・

 だから、ローテーション制度入れて、打ち切り1作品→新連載3作品にすれば良いと思うんだけどなぁ。






04年11月16日 〜gooラボによる漫画評価

 伊集院光のラジオで紹介されていたgooラボ「日本語自然文検索」、面白いです。これは日本語で質問文を入力すると、回答をリストアップされるという未来型の検索システム。実験段階なのでミスや認識不能もあるんだけど、意外な結果が出て楽しめます。伊集院が4時間もやってたというのにも納得です。

「面白いサッカー漫画」
 1位:オレンジ
 3位:塀内
 5位:塀内夏子講談社少年マガジン

 明らかに漫画と無関係なのは省略しました。3位と5位は漫画名じゃないし、5位なんかやたら詳細な説明だし。『オレンジ』にしても、『オフサイド』『Jドリーム』にしても、ネット上ではリアル系が好まれているということかな。

「面白い野球漫画」
 1位:タッチ
 2位:キャプテン
 3位:バスケ
 5位:第三野球部

 3つは分かる。どれも名作と呼ばれた野球漫画だ。だが・・・3位は何っ!?
 こんな名前の野球漫画があるか―――っ!!?
 ちなみに、「面白いバスケ漫画」で検索すると・・・・・・

「面白いバスケ漫画」
 1位:スラムダンク
 2位:キャプテン
 3位:タッチ
 4位:エロ漫画
 5位:リアル,井上穀彦

 ここにも『キャプテン』『タッチ』が!!!なんでだ―――っ!
 4位の「エロ漫画」も意味不明なら、5位の作者名の誤字も酷い。正しくは「井上雄彦」ですよ。ジャンプ辞書、使いましょう。

「悟空のライバルは?」
 1位:ギニュー
 2位:ウーロン
 3位:ゴテンクス
 4位:ラディッツ
 5位:ベジータ

 ベジータ、低―――っ!!
 まさかウーロン以下だとは思わなかった。でも、↓ほどのインパクトはなかった。こちらは1コしか答えが出なかったんだけど・・・・・・


「悟空の必殺技は?」
 1位:菩薩

 どんな技だ―――っ!!







04年11月17日 〜『リアル』1〜3巻

 ■ 漫画紹介
 『リアル』1〜3巻(→ Amazonの紹介ページ

「お前ら、アイバーソンと勝負して負けてもフェアじゃねえっていのうか? シャックに負けても汚ねえっていうのか。
シャックは鋼鉄の巨体を持ってる。アイバーソンは全身バネのカタマリ。戸川清春はマシン脚。これはコイツの才能だ。」


 野宮朋美(男)は差別も区別もしない。この漫画も車イスの主人公を描いているからと言って、「彼らは障害にも負けずに健気に生きています」なんて取ってつけた美談にはしてこない。作中では「しょせん俺たちは障害者だろ」なんて言う人も出てくれば、「底辺の人間に同情されてるようじゃ」なんて台詞も出てくる。残酷なまでに、世間一般の価値観をそのまま表現している。世間の大勢である「主流派」から眼を背けることなく、現実を描写してくる。
 だが、野宮が戸川のマシン脚を才能だと言うように(もちろん、そこに他意はない)、井上雄彦は残酷な現実に必死に立ち向かっている彼らを描いている(“彼ら”とは車イスの戸川だけでなく、野宮のような健常者も含む)
 「健気」?「一生懸命」? 違うよ、これは「命を振り絞って生きている全ての者たちへの賛歌」なんだ。


 誰に何と言われようと、僕は井上雄彦のことを“人間”を描く漫画家だと思っている。格好良いセリフ回しや、ドキドキするような試合展開ばかりが好きな人には申し訳ないけど、もし『スラムダンク』がそれだけの作品だったなら、あそこまでのヒット作にはならなかった。断言して良い。
 中学〜高校を通して1勝も出来ずにいながら、全国制覇を夢見てやまない赤木剛憲。夢と幻想を見事に打ち砕かれ、逃げるように部を去るしかなかった三井寿。デカいだけなのをコンプレックスにしていた魚住純と、それを「お前の才能だ」と言った田岡。運動能力の低さからポジションを争うことすら出来ず、ただ新しい武器を磨き続けた神宗一郎。幼い頃から続いた父との1オン1の喜びを童心のまま追い続ける沢北栄治。そして・・・・今という時間のために、コートに戻った桜木花道。
 彼らはどいつもこいつもいわゆる「主流派」ではない。社会では「ハグレもの」の部類に入る不器用な人間で、不器用だからストイックなまでにただ純粋に生き続けた。「要領よく生きる」なんて言葉は彼らにはなかった。だからこそ、僕らの心の深い部分に未だに刻み込まれているんだろう。

 「格好良い漫画」は人気がある。努力を見せず、ここぞとばかりに決めセリフを放ち、勝利という結果を残す。そういう漫画達
(とある特定作品を指している訳ではない。こういう作品は本当に最近多い)を少年少女が求める風潮に文句がある訳ではないが、少なくともそういう作品に僕自身の魂は揺さぶられない。
 誰もが格好良くは生きられないし、不器用に生きていくしかない人間もいる。不器用だから必死に生きている人にこそ、この井上雄彦の『スラムダンク』『リアル』という二作品は心の琴線を直撃してくるのだ。


 野宮朋美はバスケしかない少年だった。貪欲なまでに勝利にこだわり、朝昼晩バスケに全てを費やした。だが、チームメイトに恵まれず、最終的には部を追いやられることになる。バスケ部を辞めると、バスケが出来る環境なんて何処にもないのが日本のスポーツ文化。空っぽのまま、彼はバイク事故を起こし、長期欠席のために高校も辞めざるを得なかった・・・・・・・・そして、何より一人の少女を歩けない体にしてしまった。
 戸川清春は右足を切断して以降、殻に閉じこもったままだった。車イスバスケにおいては無敵だったが、「勝とうが負けようが、しょせん障害者だろ、俺たち」と言ったチームメイトを殴った。チームを去り、また深い殻の奥に閉じこもる。

 二人の主人公は、どちらも「不器用」で「ハグレもの」で純粋な想いを持った人間である。その「ハグレもの」な者同士の二人が出会い、決して仲良くはないが、お互いの殻を破りあう。現実に生きるしかないから、彼らは現実の一歩を必死に歩もうとする。


 圧倒的な画力、完璧な構成、心打つセリフたち・・・・ヲタク的な評価は幾らでも出来るし、それらを語るだけで半日は過ごせると思う。だが、余計なことは言いたくない。眼と頭で読むんじゃない。心と魂に刻み込む作品なんだと思う。
 間違いなく、現在続刊中の漫画の中で5本指に入る傑作漫画である。不定期のシリーズ連載ということで、1年にコミックス1冊しか出ないというウィークポイントもあるが、それを補って余りある面白さがココにある。

 熱く、切なく、心をえぐってくる。
 天才・井上雄彦、未だ健在・・・・・・・!!







04年11月18日 〜モーニング51号

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレあり)
>亜樹直/オキモトシュウ『神の雫』(モーニング)
 今週からの新連載。ワインをからっきし飲めない僕にとってはどうかと思いながら読んだのだけど、面白い!!初回から惜しみなく薀蓄を見せ付けるのだけど、それを人間ドラマの序章として上手く組み込んでいるし、伏線やら謎の人物が出てきたところで次回へ。初回としてはカンペキな内容。
 何より、ボージョレの解禁日にあわせて新連載開始というのがニクい演出だ。いつも以上にワインの薀蓄に敏感なところに、これを持ってこられると・・・・『キマイラ』終了を補って余りある新連載だと言える。

>西村ミツル /かわすみひろし『大使閣下の料理人』(モーニング)
 香港編に入ってから、異文化の中での料理っていう大人テーマと青柳さんの奮闘っぷりという熱い漫画的要素が上手く噛み合わさって、またこの漫画への熱が戻ってきたよ。先週、馴染めない環境の一要素として買い物失敗が描かれていたのに、それを活かして逆境を乗り越えるという裏っ返しっぷりが面白かった。

>戸田幸宏/八坂考訓『キマイラ』(モーニング)
 ということで、終わりました。
 星野が泣き出したところで二人も助かるのかと思ったのだが、それが一気に逆転。実験に関わった二人はそのまま殺されて、あとの一人はテロリストとして捕まるというラスト・・・・ってことだよね? 人の感情を踏みにじった罪とも言えるが、彼らが社会と二階堂を打倒しようとする気持ちには同調できたので、久々にバッドエンドらしいバッドエンドを見たって感じ。






04年11月19日 〜スピリッツ51号

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想
>村上かつら『CUE』(スピリッツ)
 「でも・・・・オモシロイ奴がクラスの中心に居られるなんて、せいぜい小4までだ」
 天才・椿屋了三が屋上に閉じこもった理由を自ら語る・・・・・かつて青木さんが言ったように、「オモシロイ奴」なんて何処のクラスにも居て、そしてフツーの人になっていく。だから、せめて了三は学校を辞めて自己主張をした。

 向が、夏有が、竹田が彼の才能を求めた。
 そして、クラスメイトからの便り。了三がドロップアウトをした後も、日々に追われながらせっせと生き続けたかつてのクラスメイトの中に、確かに了三の記憶も生き続けた。あの日々・・・一つ一つの笑顔・・・・!

 とうとう了三は自らの意志で屋上を降り、蓬莱軒を訪れる・・・・・!!
 泣いた・・・・・もうボロボロ泣いた。ここまで丁寧に了三の心理と葛藤を描いてくれるとは、やはり村上かつらは只者ではなかった。この作者のファンで良かった。






04年11月20日 〜ヤンジャン51号

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレ)
>井上雄彦『リアル』(ヤンジャン)
 「世界は僕と、僕以外に別れてしまった」
 これは4巻の戸川のセリフなんだけど、まさに今の高橋の状況を示してもいるセリフになってしまった。必死に日常に戻ろうとしても、もはや何処にも居場所がない。彼をかろうじて支えているのは野宮への怒りと、同じリハビリ室の連中を見下して得られる優越感のみ・・・・・・・
 高橋は事故の前、「他人を見下してでしか自分を保てない」典型的な人間だったのだから、こうなることは当然ではあるのだけど。沢村先生の表情を見ると、これが土壇場でネガティブ要素になりそうな予感がする。
 戸川は自分と同じ状況である虎と、自分よりも症状の重いヤマを「仲間」だと認識することで乗り越えた。では・・・・・高橋は? 同じ状況であるリハビリ室の連中を見下している現状だと、相当厳しいものがありそう。自分にはないものを持っている戸川達を認めるような過程が描かれるのだろうか・・・・・

 一方の、野宮の自立物語。
 高橋復活の鍵になりそうな伏線もあるのだけど、本人はどん底まっしぐら。パチンコで稼いだ金で教習所へ!いや・・・・・もう何が間違っているかをツッコむのかも面倒なほどに、間違っているから!これじゃ、なおさら夏美や戸川から置いてけぼりだよ!

 なんだか・・・・高橋以上に自立する絵が思いつかない主人公だ。







04年11月26日 〜スピリッツ52号

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレ)
 ジャンプ以外の雑誌も、今年は53号まであるんですね。スピリッツの改編期、新連載のラインナップは微妙・・・・・・『4TEEN』の海坐さんが戻ってくるのだけど、題材が女のコ4人組かぁ。あんまし青年誌っぽくない組み合わせですね。

>小田扉『団地ともお』(スピリッツ52号)
 「スポーツ大佐、今度は誰と戦うのかなぁ・・・・子津の予想だと地底人らしいぞ」
 「オレはもう一度宇宙人だと思う!」
 ↓
 ↓
 「もう戦う敵がいなくなったので、真っ当に就職しようと思う。」
 大爆笑。声出して笑っちゃったよ。
 急激な方向転換で見限る子ども達と、就職編に自分たちと同じような哀愁を覚える大人達。あそこまで笑わせておきながら、最後はスポーツ大佐のセリフで考えさせてくる。やはりこの漫画、最高級のエンタメなのだ。

>東周斎雅楽/芳崎せいむ『テレキネシス』(スピリッツ52号)
 すっかり2ヶ月に1回ペース・・・・コミックスはいつ発売なのかなー。
 今回は映画よりも、「面白いものを作ろうとする」男たちの話。どことなく『働きマン』っぽい。「“僕なりに”なんて言葉は使っちゃいけない」「信じ切ることだよ」 いつになく崋山が主人公っぽく、それが心に突き刺さる。ウチもしょっちゅう「自分としては満足」だなんて言い訳を使っていた。自分の努力を、自分で信じてやれなくてどうする。

 「感動しようと努力する者にしか、感動は降りてこない」
 あー、すげえ分かる。魂刻んで捧げなければ、物事の本質なんざ見えやしないもん。

>村上かつら『CUE』(スピリッツ52号)
 何か、今週の伊藤さんはやけに可愛かったな・・・・・・
 改編期に合わせた訳ではないと信じたいけど、急激にドラマが動き出す。これまではずっと「どうして村上かつらは演劇を選んだのだろう」と思っていた。舞台役者の懐事情なんかはともかく、演劇の専門的な部分にはほとんど触れないし、主人公二人は未だに演劇について素人だ。
 でも、この漫画で描かれていたのは“演劇”自体ではなく、「自分の感情にスイッチが入った」瞬間だったんだね。伊藤への気持ちに気付いた瞬間の竹田、竹田の声が届いた瞬間の了三―――Cueが入るって、こういうことだったんだ。自分の可能性を信じきる力。これこそが、村上かつらが描きたかったもの。演劇はその取っ掛かりにすぎなかったんだ。

 奇しくも、今週の『テレキネシス』とシンクロニティ。自分の好きな漫画2つが、全然違う方向から同じ答えを導き出しているのが嬉しかった。
 さて、『CUE』もとうとうクライマックス。「何にもなれない」と思っていた伊藤さんにCueが入るのか。了三が再び“天才”に戻るのか。竹田の気持ちは―――もう多くは語るまい。村上かつらなら全ての決着をつけてくれると信じている。それだけの作家さんだと、今なら胸を張って皆にオススメできる。





04年12月3日 〜ブックオフ巡り+スピリッツ53号+マガジン/サンデー1号

 
■ ブックオフ巡り
 全6巻の漫画を5巻まで読んでいて暫く放置・・・・全然売れる気配がなかったから、暇な時に6巻を読んで「漫画紹介」しようと思っていたら、丸ごとなくなってた。そりゃ、当然っちゃ当然。考えていたネタは、いつか6巻とめぐり合った時のためにとっておきます。
 替わりに、『ラブやん』1巻と『おおきく振りかぶって』1巻を立ち読み。『ラブやん』はともかく、『おお振り』はまだまだ完結しそうにないんで購入を躊躇っていた作品です。何せ、全員1年生の野球部で目標が甲子園ですから・・・・・・・
 でも、1巻をまとめて読んで、「欲しい」熱が再発。熱いのなんの。キャッチャーフェチの僕はどんな野球漫画でもキャッチャーを最初に好きになるんですが、天才肌・田島にも惹かれ中。ホームランの打てない4番バッター、燃え。

 ヤフオクで安く買えないか検索してみたら、死ぬほど同人誌が出てきてビビった。
 まぁそれは置いといても、やはりアフタ勢が面白いです。全盛期を知る人にとっちゃアレなんかも知れないですけど、漫画ヲタの欲望を幅広く抑えるラインナップが堪らないです。金ないんで、付録付きの月は読めないんですけどねっ!




 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレ)
 どうやら、サンデーは編集長が交替したそうですね。取る策取る策が失敗続きで、『改蔵』終了で自らにもトドメを刺しちゃったかという印象でした。『結界師』以後の新連載はどれもパッとせず(西森作品は別ね)、ここらで新しい風を入れなきゃならない状況でしたから・・・・・・・・
 それを考えると、編集部がアホみたいな方針のくせに『スクラン』ヒットでそれに気付かせないマガジンは流石です。料理、野球・・・・・・次はテニスか?(不吉な)


>小原信治/海埜ゆうこ『GO!GO! HEAVEN!』(スピリッツ53号)
 “自殺志願者の集まるサイトで出会った4人の女が、ライブ中に感電死という自殺方法を思いついてバンドを始める”
 先週このあらすじを読んだ時には全く期待をしていなかったのだけど、蓋を開けてみてビックリ。今期改編の最大の目玉かも知れない。4人のキャラ紹介、彼女らが死にたがる理由、謎、伏線、上手に生きられなかった彼女らが仲間を形成していく心情変化―――相変わらず“漫画の上手い”海埜先生、第1話としてはカンペキすぎる内容を詰め込んできた。語り部に「アヤ」を持ってきたことで、彼女と彼女以外の3人を全員際立たせたのがナイス。
 何より、今のスピリッツには海埜作品のような画風の作家はいないので、競合相手もいない。題材が長続きするようなものでもないので看板漫画はムリだけど、来週が楽しみな漫画が加わってくれて良かった・・・・・・村上かつら『CUE』が終幕近くなってきたから。

 それにしても、「アヤ」は普通に好みのタイプのコだ。どうしよう。うじうじした感じが、『4TEEN』のルミナっぽくて可愛い。でも、僕がタイプのコに限って禄でもない上司と不倫とかしているという法則。何故に僕と付き合わずに、法的に問題のある不倫へと走るのだぁあっ!(それは、僕もうじうじした奴だからだと思います)

>村上かつら『CUE』(スピリッツ53号)
 このハイペースな展開・・・・予定通りなのか、それとも。
 前回の「Cueが入る」話に引き続き、そこにたどり着くまでの孤独と苦痛の話。それをたった一人で苦しみ続けた向に言わせるも、それが誰よりも彼を理解していた了三の夢の中でしかないというのが切ない。向のセリフだけでも涙が止まらなかったのに、子どもの頃の了三が向に抱きつくところでやられた。正直、ここまで化ける漫画だとは思ってなかった。

>氏家ト全『女子大生家庭教師 濱中アイ』(マガジン)
 なんだか最近、『妹は思春期』と合わせて“巨乳をねたむ貧乳のコ”話が連発されてる気がする・・・・何だ、時代か? 実は成長指数の高そうな天野さんよりも、完成されてコレくらいならアイ先生の方がポイントが高いとも思ったり。もはや何が何だか自分でも分からん。

>コージィ城倉『おれはキャプテン』(マガジン)
 う・・・・・・打ち切られた。
 これでマガジン野球漫画は全滅。ジャンプのも片足突っ込んでいることを考えると、四大少年誌に残ってる野球漫画は全て長期連載作品ってことか。リアル志向のスポーツ漫画が全盛だと、やはり少年誌で野球漫画は厳しいのか? 『ラストイニング』『おおきく振りかぶって』など、青年誌の野球漫画が好調なのとは対照的だ。

>藤木俊『こわしや我聞』(サンデー)
 ・・・・・・・展開的には何も間違っていないのに、どうも新キャラのデザインに一抹の不安を感じてしまう。周囲から浮いているのは良いとしても、その割にはカッコよくない。つーか、ちゃんとした正統派のカッコいい美形キャラ(男)をどこかに置いといた方が良いと思うんだけどなー。



 12月より号数がカウントリセットされたのだけど、12月1日が水曜日だったためにジャンプよりもサンデー・モーニングの方が数字が早くなってしまいました。これって更新チェックに影響ないのでしょうか。以前、スピリッツ○○号という文章アップしたら、そちらが反映されちゃったことがあるので―――とりあえずは水曜日以降の雑誌は号数を書かない傾向でいきますね。







04年12月4日 〜モーニング1号+ヤングジャンプ1号

 
■ ジャンプ以外の雑誌の感想(ネタバレ)
>福井敏晴/横山仁『亡国のイージス』(モーニング)
 原作は未読。今期改編の目玉だと期待していたのだけど・・・・正直、微妙。
 設定がこれだけ魅力的なのにも関わらず、どうにも読みにくさばかりが目立っちゃっている。冒頭の強奪シーンが見開きばかりの遅いテンポで、そこから回想シーンへと繋ぐのだけどもココでもテンポの悪さばかりが。イージス艦の説明をしたら、回想に入る前に名前の出た如月行の説明にさっさと入っちゃえば良かったのに・・・・・
 小説原作の漫画はこんなものだという気もするけど、スピリッツが石田衣良の『4TEEN』を漫画として再構築させたのを見ちゃうと・・・・ねぇ。

>亜樹直/オキモトシュウ『神の雫』(モーニング)
 代わりといっちゃアレだけど、大した期待をしていなかったワインものが面白い。分かりにくいワインの味を妙な薀蓄で語るのではなく、前回は絵画(ミレーの『晩鐘』だっけ)、今回は音楽(クイーン)に喩えているのが凄い。画力の高さも相まって、凄い表現力になっている。味覚を視覚で表現するのに、音楽で表すという二度手間!『華麗なる食卓』で、上手いカレーを食べた女のコが絶頂するようなもんか(そうか?)

>桜木雪弥『いぬばか』(ヤングジャンプ)
 しかしまぁ、全然期待していなかった漫画ほど気に入ってしまうものなのかも。最初はロリな女のコがペットショップを救う―――みたいな話だとゲンナリしていたのだけど、ちゃんとペットブームの陰の部分を描いているのが面白い。読者は主人公と一緒に能天気な視点を任され、後から現実を突きつけるという展開。読者が暗いムードになっているところで、主人公が読者視点を超越して解決策を模索する・・・ってのがセオリー。現実を知った主人公が、来週どんな反応をするのかに期待してる。頑張れ、すぐり。マジ頑張れ。

>中野純子『ちさ×ポン』(ヤングジャンプ)
 ネガティブまっしぐらの千砂ちゃんを、純粋に前を見続けるポン太が少しだけ救うというのは滝川編のラストと一緒。このまま・・・受験に受かっても落ちても、千沙ちゃん自身が成長していく過程を描いているので、ヨリが戻るのには何の文句もない。とうとう言えた「頑張って!」が切ない。受験がラストエピソードになるんだろうけど、それに向けて十二分に盛り上がってきた。ポン太、マジ頑張れ。
 しかし、この度に発売する総集編「ロストバージンエピソード」ってタイトルはどうなのよ。なんか、全然知らない人がエロ目当てに買って行きそうで不安。滝川編のラストは普通に泣けるだけに、エロ目当ての読者はなるべく離して欲しかったけどなぁ。

>高野洋『国境を駆ける医師イコマ』(ヤングジャンプ)
 「日本人の戦争体験はアメリカによる空爆と原爆投下だもんね・・・・」
 確かに死者の数は日本も半端ないけど、戦後を生きていく上でトラウマに残るのは実際に兵士と相対する恐怖な気がする・・・・・しかも、事が内戦の場合、つい最近まで一緒に暮らしていた人々が殺し合い、盗み合い、犯される。
 重い・・・・・・・この重さ、ちょっと漫画内で扱える範疇なのかどうかも分からなくなってきた。ただでさえPTSDの状況を絵で説明すること自体が難しいのに、これに内戦を絡めるのか。

>竹田エリ『メリーちゃんと羊』(ヤングジャンプ)
 『イコマ』でヘコみまくったので、こちらで中和。
 本来は萌えるはずの「全然好きじゃないよー。将来結婚しても良いかなーってくらいだよ」というセリフが、前ページの「奴隷」うんぬんの毒で霞ませる竹田節が大好きだ。







04年12月7日 〜貸与権と『金魚屋古書店』新装版と『H2』のドラマ化

 そこら中の漫画雑誌でも語られてますけど、来年から書籍・コミックスにも「貸与権」が認められることになりました。ずっと揉めているということは知っていたんですけど、既に改正されていたとは知らなかったです。よって、どの程度の実効力があるとかも知らない訳なんですが(汗)―――
 新古書店と並んで出版業界を圧迫してると言われていたレンタルコミック店対策が出来れば、作り手にもうちょっと利益が還元出来る筈です。とりあえずは漫画業界先細りの不安要素の一つが解決の方向に向かっているみたいで、良かったです。
 打ち切り作家や、素晴らしい短編を描く作家さんがもうちょっと儲かる業界だったらなあと思います。けど、ヤフオクやブックオフでコミックス揃える僕には何も言う権利がありません。


 
■ この流れで復刻版の是非を語る
 ずっと悩んできた『金魚屋古書店出納張』のヤングキング版かIKKI版のどちらを買うかという問題―――よくよく考えるまでもなく、ヤフオクでヤングキング版を買うのと、普通にAmazonでIKKI版を買うのでは、儲かる人が全然違うんですよね。

<ヤフオクでヤングキング版を買った場合>
 儲かる人・・・ヤフオク出品者、郵便局
<AmazonでIKKI版を買った場合>
 儲かる人・・・作者、出版社、Amazon、アフェリエイトやってるサイトさん、宅配業者(ペリカン便だっけ?)

 やっぱり、作り手が仕事分の見返りを貰えないような社会だったら、良い作品なんか生まれる訳がないと思うんですよ。なので、新装版のIKKIの方を買うことにしました。IKKIコミックスのデザイン、結構好きだし。



 
■ ドラマ版『H2』の配役
 比呂=山田孝之
 春華=石原さとみ
 英雄=田中幸太朗
 ひかり=市川由衣
 木根=石垣佑磨
 野田=中尾明慶

 野田がデブじゃな―――い!!?
 ビックリするくらい、どれもしっくりこない配役。こりゃ完全に別物なのかと割り切るか。かつて親友役で共演した石原さとみ−市川由衣が再び。完全に切り捨ててしまおうと思っても、公式サイトの石原さとみが可愛い可愛い。とりあえずはチェックしてみるかなぁ。

 でも、この時間帯・・・・・・CXで長澤まさみが出るんですよ。
 どうするんだろう、ウチのサイト的には・・・・・・・・・・







04年12月8日 〜『死刑囚042』最終回

 
■ 『死刑囚042』最終回・感想
 12月7日発売の「ヤングジャンプ増刊・漫革」より
 直球ネタバレです。コミックス派の方は読まないようにお願いします。
 もし、この作品に少しでも興味があるなら―――ネタバレな感想なんか読まずに、第1巻から読んで下さることを切に望みます。作品のファンとしての、ささやかな我侭です。


 感想サイトというのは、感情を文字に変換するサイトだと思ってます。「良かった」や「つまらない」なんて評価を下すのではなく、一読者・一視聴者・一プレイヤーという視点を通して“思ったこと”を文章その他の形にして他人に伝える・・・・・・・そのスタンスで『漫結』の仮公開を始めて5ヶ月。初めて、「この気持ちを文字になんかしたくない」という思いました。それが―――僕にとっての『死刑囚042』の最終回でした。
 立ち読みしながら涙を流し、そのまま店を出て、無性に走り出したくなった。誰もいないところで、声を出して泣きたかった。寂しい訳じゃない。辛いんじゃない。感動でもない。優しさと辛さと何も出来ない不甲斐なさと―――色んな感情をごちゃ混ぜにして爆発しそうな自分の精神状態を、ただ叫び声にして発散させたかった。

 ただ一つ、確実に分かる感情は
 この漫画に出会えて幸せだった―――



 田嶋は死刑囚。作中の全ての人物が思うように、僕にとっても未知な存在であり、感情の分からない不気味な存在でした。
 だけど、この漫画で説かれたことは、「他人に対して少し優しくしてみれば、自分も少し幸せになれるんだよ」という小手川ゆあが『おっとり捜査』『ARCANA』を通じて描き続けたものでした。作中の田嶋は他人を思いやり、草木を育て、目標を持って、感情を取り戻していきます。人を思いやることで、また人からも思いやられる。そうして田嶋は自分の感情と、人との繋がりを得ていくんです。
 椎名は自分の人生で最も「幸せ」な瞬間であろう結婚の場に田嶋を招待し、田嶋もまた友人の「幸せ」の中で幸福を感じます。他人と幸福を共有しすること。他人と悲しみを分かち合うこと。これらは全て、田嶋が積み上げてきた人と人の繋がりがあってこそのものです。

 ですが―――この繋がりを断ち切って、そこに「無」を与えるのが「死」なんです。田嶋はかつて(やむをえない状況だったとは言え)人を殺し、そしていつかは「死刑」にあう運命だったんです。
 「オレだって一緒だ!オレだっていつ死ぬか分からないんだ!」
 前作『ARCANA』の最終回の台詞ですが(コミックスを貸し出し中なので意訳です。当時このラストには涙が出るほど感動したものでした)、現実問題いろんな選択肢を与えられている椎名やゆめと違い、田嶋を待っているのは国家権力より与えられる「死」だけなんです。それは絶対的な運命だったんです。

 分かってた。分かっていた筈なのに―――人と繋がり、人の感情を取り戻していった田嶋が何故その全てを断ち切られなきゃならないのか。

 「椎名さんは死刑賛成なんですよね・・・・・・・僕は分からない。アナタのように自分の考えを確かに持っている人なんて、そうはいないんじゃないですか。でもね、一つだけ分かるのは・・・・・・・人の死体なんて見るもんじゃないってことですよ」

 笹塚さんの言葉が全てかも知れないです。理屈ではないんだと思います。
 田嶋との最後のカウンセリングで椎名が泣いた。田嶋と出会ってきた人達が、そこに集まった。何が正しいとかではなくて、その結果こそが「人と繋がってきた田嶋という男」の証明なんだと思います。その証明こそが、僕たちが生きる意味なんだと思うんです。

 隣人を愛せ。それこそが生きた証となる―――



 今までこの漫画についてのコメントを避けてきた小手川先生が、公式サイトの日記で初めて本音を語ってます。魂を削り取って作り上げてきたんだというのが痛いほど伝わって、この漫画に魂を揺さぶられ続けてきた読者としては嬉しいところです。
 が、こんなものを完成させてしまった彼女ですから、全てに満足した結果、マンガ家を引退するんじゃないかと不安にもなります。大丈夫ですよね? エースの編集者と打ち合わせしてるとか言ってたし・・・・・・・・・大丈夫ですよね? 大丈夫ですよね?