| 05年9月28日 |
〜『かみちゅ!』第12話「ちいさな一歩で」
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■ 『かみちゅ!』第12話
「ちいさな一歩で」
<公式サイト>
“女子中学生が神様になった”だけという、極めて地味なこの物語をどういう結末にするのか―――最終回っぽくない最終回で誤魔化すのか―――色々と想像・予想していたんですが、正統派路線で想像の斜め上を進まれたことには本気で驚愕。
・ゆりえ→ 二宮君 話の決着
・これまでの“神様→みんな”を裏っ返し、“みんなが神様を応援する”
という二段構え。その上で、第1話のイベントを“季節が夏前→冬へと変わり成長していった今”描き直している。これぞ正当派最終回と言わんばかりの素晴らしい最後でした。
○ アナタは斗貴子さんですか?
二宮君、屋上の貯水タンク(?)の上に立って半紙を見つめる。
シリアスな登場だったので、一瞬新キャラかと本気でビビりました。それにしても、あのデカい筆と半紙ってコント番組以外でも実際に使うんだ・・・・・と変なところに感心しました。
ゆりえの告白が本筋の話ですが、二宮君視点では「書けない文字」がポイントになっているという・・・・・さすが、構成命の『かみちゅ』であります。
○ エロスと考える人がエロスなんです
指とかシャーペンとか、何でもくわえる癖のゆりえ様。
縦笛をくわえた時にはちゃんとピーヒョロロロというしょぼい音が鳴っているのがツボでした。細かい設定だけど、こういうところにこだわりあるのとないのとでは大違いですよ。
○ みこ→八島様はこんな感じのまま続くのね・・・・・
まぁ、相手は神様だしね。みこちゃんのぷにぷにしたほっぺたが可愛かったです。
それよか、先週あんだけ頑張っていた章ちゃんが、みこちゃんの頭の片隅にすらこれっぽっちも残っていないのが哀れ過ぎます。
○ カテゴリー無化「神様でなく中学生として」
祀 「かみちゅーでちゃっちゃと作れば良いんじゃないの?」
光恵 「やめてよー、せっかくゆりえがやる気になってるのに。神様じゃなくて、女子中学生として渡さないと」
ゆりえ 「だよね!」
光恵 「あぁ!打倒、にぼしだよ!!」
ここのやり取り、すっごく好き。
このカテゴリーうんぬんの話は後述します。
○ 家族話、最後の描写―――
あぁ・・・・・癒される。
「お父さんと章ちゃんの分もあるから」に対する二人のリアクションが良いなぁ。「あぁ、父親に生まれて良かったなぁ」にツッコミもせず、ほんわかしたままやり過ごすのがこの家族なんだ。あと、章ちゃんに御飯よそり過ぎ。そして、それを文句言わず食ってる章ちゃんも凄い。
光恵ちゃんの電話は・・・・ゆりえ作戦の伏線なんだろうけど。そういや、夏頃の話で出てきた「トール兄ちゃん」はどうなったんだろうかと気になりました。一夏のアバンチュールだったのか、DVDで補完されるのか。
○ 自転車で出発するシーン
記憶が曖昧なんですが・・・・・・自転車で坂を下って、カメラが右に動くシーンって。第1話で台風直撃を止めに行く構図と一緒なのかな?
この辺りから、第1話と関連付けされた描写がチラホラと。
街中のオバサン・お姉さんから応援されるゆりえちゃん。
ん・・・・・・? 結局、何? 光恵や祀は学校中だけじゃなく、街中に宣伝してまわったの??
それは告る側でも告られる側でもイヤだなぁ。
○ 「わたしがジムほど男前でないのはどうしようもない」
何、この英文・・・・・・(笑)
can not helpって「せざるを得ない」じゃなかったっけ。まぁ僕の英語は大学入学後に完全消滅しましたし、そもそも中2で習う構文ではない気がしますが。とにかく、「ジムがなんだ!オトコは中身だ!」と怒っている先生が面白かったです。そうかバレンタインだからこんなこと怒ってるのか・・・・・・おかげで手紙回してる女のコ達に集中できんかった・・・・・・
○ 「Xの値が増えるに連れてYは減っていきます。しかし、決して0にはなりません」
これは中2レベルかな・・・・?
しかし、何故森本レオ調なんだ・・・・・・・・・・
○ 「どうして・・・・みんな、こんなにしてくれるの?」
「たまには・・・神様への恩返しってのもいいじゃない」
5話で八島様は
「普通の人にとって、神様なんてそんなものですよ。 困った時は頼みますが、普段はいるかいないかなんて気にしないでしょ?」
と仰ってましたが、この時は「神様である前に中学生」としてお見舞いに行く光恵と祀で裏っ返しました。この後9話でこのテーマを集約し、光恵に「彼女は、他人の悩みを真剣に考えてくれる人です。それは―――神様だからってワケじゃなくて、元からそういうコなんです」とカテゴリー無化へと繋げました。
最終回では更に一歩踏み込んで、クラスメイト&街の人々→ゆりえの関係を“頼りにしてる神様”という一方的な関係でなく、“神様である前にゆりえちゃんはゆりえちゃんじゃん”と双方向的にカテゴリー無化。
ゆりえが今まで皆のために頑張ってきた努力が、ここで今度はゆりえのために跳ね返ってくるという構成。
街の人が次々とお参りに来る絵は本気で痺れました。
「悩み相談をしているクラスメイトはともかく、街の人達はゆりえに何かしてもらったっけ?」と思ったのだけど―――よくよく考えれば、貧乏神を食い止めようとしたり、海の家に活気を戻したり。その上で、来福神社の専属の神様なんだから誰よりも街の人に愛されてる神様だったんですよね。
序盤3話で「これでもかっ!」て街の様子が描かれて、尾道の風景は背景作画の人が死にそうになるほど大変だったそうなんですが・・・・・・その成果がココに繋がるラストとなったワケですね。うーん、過程はともかく、「街中の人がゆりえの応援をする最終回」ってのは初期段階から決まっていたんでしょう。あっぱれ。
○ 祀→ゆりえ、最後のエール
「みんなそういう風に悩んでるのよ・・・・・・アタシはあんまり悩まないけど。 そんな時―――神様お願い!って言いたくなるんだわ。
今ゆりえがどんな気持ちか知ってるから、みんな助けてくれるの。アナタと同じよ―――
でも、最後の勇気は自分で出さなきゃ!そうでしょ?」
みんなが助けてくれるのは、ゆりえがみんなを助けてきたのと一緒。
でも、神様だって女子中学生だって。最後は自分で頑張らなきゃいけない。
2話や10話で言われていた「神様は神頼みが出来ない」というテーマ集約。お見事です。
何だかんだ言って今までゆりえを散々こき使っていた祀なだけに、その祀がここまでゆりえのために頑張ってくれたのは熱い。あぁ・・・あぁ・・・・もう、感動。
でも、チョコ持ってきたのが貧乏神で果たして良いのでしょうか?
って、あれ・・・・・・・貧乏神の声は普通の人でも聞けるんですっけ。漫画版『かみちゅ』で貧乏神と祀が喋ってるっぽかったのは、元々そういう設定だったからなのか。
○ 光恵→ゆりえ、最後のエール
そして・・・・・最後にゆりえの背中を押したのは、やはり光恵。
「・・・・・・・頑張れ!」
「―――頑張る!!」
このやり取り、2話でゆりえが神様界に飛び込む時のやり取りですね。
○ 「二宮君・・・・・あたし、ずっとアナタのことが好きでした!大好きです。」
必死に出したチョコを持つ両手に―――台風のあの日、手を取り合って空を舞った人がゆりえだったことに気付く二宮君。髪の毛伸びてたから・・・・って、大和の回で髪の毛伸びたゆりえに会ってるじゃん!!というツッコミはさておき。第1話のやり取りとリンクさせて、一気に裏返したのは凄まじい。
いや、実は漫画版の方にはヒントがチラホラあったんだけど・・・・これまで女のコに興味がなかったのも、あの後輩のコの告白を断ったのも、全てはそういうことだったと。
また、それに応える二宮君の返事も青春まっしぐらで格好良かった。「読める、ゆりえちゃん?」この一言で全てが分かるって凄いなぁ。冒頭から文字が書けなかった彼が、ゆりえのことに気付いて文字が書けたってカタルシスも込みで。素晴らしい。
○ 見守っていた全校生徒
みこちゃんの隣にいるのは章ちゃん? 何気にベストポジションじゃないか。
その一番右端に受くんっぽい人もいるんだけど・・・・すぐ画面外に出ちゃって、判別つかない。
○ 見守っていた神様たち
光恵の「神様じゃなくて、女子中学生として」という台詞に象徴されるように―――この回、八島様と貧乏神を除いては神様は一人も出てこなかったんですよね。これまではチラホラと街並みを描くと、そこにいる八百万の神様も描かれたのに。それはまさに「女子中学生として」、神様の力を使うことなく、自分の力で勇気を出して告白をしなければならなかった―――という演出によって、ですね。
そうしてゆりえが勇気を出して告白をしたということで、祝福するように神様達が総出でお祝い。
・風の神様・・・・第1話で台風と一緒に来た神様
・イノシカチョウ・・・4話以降、連絡係として登場
・カブ・・・2話か3話に出てたっけ?
・フンドシのれん・・・2話で祀がくぐっていた
・釣り人・4人組・・・2話で裏山を教えてくれた海洋生物の神様達。それ以後もちょくちょく登場
・豆腐ちゃん・・・1話で台風に飛ばされかけてた。それ以後、納豆ちゃんとカップルで登場。ちなみに女性
・納豆ちゃん・・・2話以降登場。ちなみに、こちらが男性
・空き缶ころがし・・・1話で台風の日と翌日、ゆりえが目撃。すんげえ愛らしい
・犬和尚・・・2話で失踪した八島様を泊めてあげていた神様というか犬。10話のライブシーンにも登場
○ そして、ラストショット
主人公も、神様達も映らず。
屋上に集まってゆりえ達を見守る女子生徒で終幕。
もちろん―――第1話で祀と出会ったゆりえがここで準備体操をしながらオープニングテーマが流れるという、あのアングルと全く一緒(季節は違うから背景は描きなおしですけど・笑)。ただの女子中学生しか映らない、それでいて最初の絵と全く一緒というラストショットはかなり意味深いですね。
もう 文句なしの最終回。
感動でいえば10話に軍配が上がるし、技術面では11話が凄まじかった。でも、その2話と比べても遜色がないほどキレイに構成され、今までのパーツやテーマを存分に使い果たし、物語をここに帰結してきたのはお見事としか言葉が出ません。
途中幾つか「そりゃないだろー」って回もありましたし、尾道の描写を存分に活かした1〜3話を上回る回にはなかなか出会えなかったのですが。ラスト3話の度肝抜かれるようなクオリティに、悪い部分の記憶は全て吹っ飛びました。素晴らしかった。本当に、本当に、楽しかった。
まだDVDオリジナルの話が残っているでしょうし、漫画版『かみちゅ』はアニメと違う方向に進みだしたので―――物語が結末を迎えても、まだ『かみちゅ』が楽しめるのはありがたいです。スタッフ・キャスト・メディアミックス――全てが良い方向に転がって、僕のツボを貫いてくれた12週間でした。
この作品に出会えたことに「ありがとう」と言いつつ、「まだまだ最後まで楽しませてもらいます」。
どうもご苦労様でした!!
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