Waqwaq 4巻 Waqwaq 3巻 Waqwaq 2巻 Waqwaq 1巻



Waqwaq 4巻 Amazonで購入
藤崎竜
集英社・ジャンプコミックス
2005年7月4日・発売
ファンタジー・超未来・二項対立
 “断崖絶壁今何処”がある―――っ!
 『封神演義 完全版』にはなかったので、もうフジリューはあとがきマンガを描きたくないのかと思っていました。でも、どうやら作画スケジュールの問題で描けなかったような雰囲気ですね。短期終了だった『サクラテツ』は置いといて、多分この漫画は『封神演義』時代とは比較できないほどの時間がかかっていたでしょうしね・・・・・

 ということで、月刊誌に移った後の作品にはしっかりと書き下ろしが載っているのだと期待していますよ!(ジャンプは出ていくことが前提)



 シオの完全融合〜ラストまでを収録。
 ジャンプでは「最終話 願い叶いし」だったのに、コミックスでは「#34 願い叶いし」になっているんですね。単に「#32」「#33」「最終話」と繋げると違和感あったからなのか、ひょっとしたら何かのメッセージがあるのか。どうにも巻末のあとがきマンガからも、「本当はもっと描きたかったのよ」オーラを感じるような・・・・・・

 表紙は復活したシオと復活したコト。コト、顔色悪っ!!
 他のコミックス(ハンター、アイシ、武装錬金)には入ってなかった『封神演義 完全版』のお知らせが入っていますね。「完全版では初となる?背景付きの美麗描き下ろしカバー!」という謳い文句は、冨樫先生への皮肉ですか?



 『有無』さんに影響を受けたワケなんですが、雑誌→コミックスの修正ポイントを探してみました。んで、案の定、あんまし変更・描き直しはありませんでした。多分藤崎先生はジャンプ本誌に載せる段階で全力を尽くすので、わざわざ描き直しとかしないんだと思います。

 「#26 完全融合」
 
「お願いだ!!とうちゃん!!!」
  → 「お願いだ!!父ちゃん!!!」

 基本的にシオ→アルの呼び方は「とーちゃん」だったので、よく分からない変更。

 「#27 影」
 
台詞が入ってなかったヨキ先生のフキダシに「――くっ」が入りました
 フキダシが小さかったゆえに、編集か写植かで入れ忘れたのかな?

 「#28 地獄とは神の在らざることなり 1」
 
「シオくんたちを助けて下さったのですね!!」
  → 「シオくん達を助けて下さったのですね!!」

 単に本誌では低年齢層向けにひらがなだった部分を漢字にしただけ?

 
「私と戦っている途中ですでに・・・」のコマのヨキ先生の目が、トーンだった部分がベタ処理に変更?
 逆ならトーンが印刷で潰れちゃったのかな?と思うんですが、これはわざと? 画面的にはコチラの方がすっきりするけど凄ぇ細かくて正直微妙。

 「#30 地獄とは神の在らざることなり 3」
 
「そして 私達はあいつに立ち向かう術を何も持たない」
  → 「そして 私たちはあいつに立ち向かう術を何も持たない」
 「オマエたち いま バカにしたな?」「たちって僕は別に・・・」
  → 「オマエ達 いま バカにしたな?」「達って僕は別に・・・」

 漢字からひらがなへの変更と、ひらがなから漢字への変更。バランスの問題?

 「#31 神の血のかくも尊きこと 1」
 
「あやつめ よけいな事を!!!」
  → 「あやつめ よけいなことを!!!」

 読みやすさだけなら、変更前の方が読みやすかったと思うのだけれど。

 「#32 神の血のかくも尊きこと 2」
 
135ページのシオの「あ!」の文字が右にズレている。
 雑誌とコミックスを比べてみるとよく分かるのですが、両者はタチキリのポイントがかなり違うんですね(タチキリってのは紙の端の部分ね)。本誌では描かれていた部分がキレていたり、その逆も多いです。その影響で“文字が入れられるスペース”がズレたのだが、フキダシの位置を一緒にズラすワケにもいかず、文字だけをズラしたのではないかと推察できます。

 
140ページのシオ、空白のフキダシに「ム!」が入った
 27話のヨキ先生のケースと一緒。

 「#33 神の血のかくも尊きこと 3」
 
162ページの神さま、空白のフキダシに「!」が入った
 これもヨキ先生のケースと一緒。

 「#34 願い叶いし」
 
「機械の人!!あなたは神様の味方じゃないのんですか!?」
  → 「機械の人!!あなたは神さまの味方じゃないのんですか!?」

 シオ→神の呼び方は「神さま」に統一されていたので正しい変更。


 ほとんどが写植の漢字とひらがなの修正ですね。あと、台詞入れ忘れ。
 台詞の入れ忘れなんてこと、そんな頻繁にあるもんなんでしょうか。この漫画の描きこみが細かすぎるからか、編集者のプッシュ具合の差なのか。後者だった場合、担当者出て来いや。



 二項対立とかカテゴリー依存などの話は当時に感想書き尽したので、今回は一つだけ。読み直して思ったのは、護神像が持っていた力と復活後のシオの力の違いとは何だったのか。シオ自身やノールが言うように、シオの力は「清々しいもの」だったそうです。
 恐らく―――これは。護神像が集めた人々と機械の願いがあくまで「欲」であり「自分のため」のものであったのに対して、神さまがシオに願ったのは純粋に「生きていて欲しい気持ち」であり「シオのため」だったからなんじゃないかと思います。シオがコトに勝てたのは、コトの自滅とキクの裏切りが大きかったものの、「自分のための欲」と「他人のためにできる何か」の差だった―――そうした対比なんかも踏まえると、この漫画。ものすごくキレイに詰め込んでまとめていた漫画だったんじゃないかと思えます。

 もちろん、それを読者全般に広く伝えれたかというと失敗だったと思いますし、そういう意味でジャンプで打ち切られてしまったのは必然だったとも言えるのですが―――藤崎竜という漫画家としての、未だに眠っているポテンシャルは見せ付けてもらったかなぁと。

 『封神演義 完全版』が売れればもう稼がなくて良いくらいの財は築けるかも知れないですが、それでも僕は(ジャンプ以外の場で)フジリューの新作が発表されるのを心待ちにしております。














Waqwaq 3巻 Amazonで購入
藤崎竜
集英社・ジャンプコミックス
2005年5月2日・発売
ファンタジー・超未来・二項対立
 ノール戦〜ヨキの語るワークワークの過去までを収録。
 やっぱり、ヨキ戦までの流れはキレイにまとまっていて、ちゃんと伏線を張って消化して、エンタメバトル漫画としてもシオの成長と“壁”を上手く描いていて、「こりゃ名作の部類に入るな」と思っていたんですけどねー。コミックスだとトーンやベタがキレイに印刷されているし、ここまでは文句なし。ノール戦のトーン使いなんか凄まじいですよ。

 ただ・・・・・・・こっからなんですよねー。グダグダしちゃうのは。


 コミックス描き下ろしは、表紙と中のトビラだけ。
 どちらも美麗ではありますが、コミックス購読のモチベーションが上がるかというと・・・・量がねぇ? 中の神さまの絵、携帯電話を握り締めていますが・・・・これが「携帯の伏線はまだ生きているよー」って暗示だったら良いのになぁ。


 この巻、レオの葛藤決着とか、カーフvsヨキとかが中心なんですが―――恐らく藤崎先生が防人7人の設定を考えた時点でやりたかったとこなんでしょう。物凄くキャラが活き活きしていて面白いです。ヨキの千手とカーフの分裂の戦いとか、OVA化してアニメーションとして見たかった気もします。
 あと・・・あと・・・レオが格好良いよ、レオが。終盤のベジータ並の格好良さですよ。息子を助けるために自爆しそうなほど格好良かったのになー、この頃は・・・・・・



 そういや、『アイシ』に続いてこちらも修正されてなかったですね。
 神さまが「ヨキさん!・・・・いえ、あの方は弐の村にいるはずですもの」と思うシーンがあるんですが、弐の村はレオと戦った場所であって、ヨキ先生と出会ったのは七の村ですよ。













Waqwaq 2巻 Amazonで購入
藤崎竜
集英社・ジャンプコミックス
2005年3月4日・発売
ファンタジー・超未来・二項対立
 「へこむなぁ・・・理由もわからず嫌われるのって・・・・・・・・・」

 何だかズシリと胸に響いた一言。
 二項対立からカテゴリー依存を脱却するって話は多いですけど、そうした話が流行る理由は単にこういうことが根っこにあるのかも。自分そのものではなく、自分の属性で判断されて嫌われるのって辛いですもんね―――そんなことを思った2巻でした。

 レオ戦決着後のカテゴリー依存脱却から、シオ&レオの共闘によるドレクセル戦、そしてノールとの出会いまで。描き下ろしは・・・・・・1巻同様に1枚だけ。連載開始前の設定画だそうです。作者コメントですら、ジャンプの巻末コメントと同じ話ですし―――
 ですが、表紙は描き下ろしなのです! 「えーい、レオはどうでもいい!神さまを見せろ!」ってな感じに、神さまがステキです。神さまの太ももがステキです。帯の太ももに魅了された後に、帯を外してカバーの太ももに魅了されましょう。ほら、なんか自分で脱がしたかのような気分になれますよ(笑)
 本編でも出てきますが、点滴姿の神さまはえっちぃですね・・・・・『EVA』ブームの後に包帯巻き巻きが流行ったように、点滴コスプレも流行ると良いと思います(すごくかさばるけど)

 連載中はあんまり気乗りしなかったドレクセル戦ですが、ここでのシオの成長&レオとの仲間意識の芽生えは今の展開に繋がっているんですね。相当重要な展開であったとともに、コミックスで読むとほどよいテンポで面白かったです(連載時に感じた駆け足感は感じなかったです)

 
「もれは今日まで護神像がなんなのか分かってなかった。生まれた時からずっと見てたはずなのに・・・・・・でも、やっとわかったす。防人は何百何千もの願いを背負って戦う者だって」
 
「おまえは何もわかっちゃいない。本当に願いを叶えたい奴は、決して戦いをあきらめない。たとえそれがどんなにくっだらねー願いで・・・護神像を失うことになろうとも!!」

 その他、今の展開に繋がる伏線がそこら中に散りばめられているのには唸らされました。コミックス派の人のためにネタバレは避けようと思うので、この辺りは来週の『Waqwaq』感想にて書こうと思います。


 絵もコミックスの方がキレイに印刷されてますし、かなーり満足な1冊でした。やはり何十巻もダラダラとちっとも進まない長寿漫画よりも、短期集中的に連載されたコミックス数冊の作品の方が僕にはあってるみたいです。













Waqwaq 1巻 Amazonで購入
藤崎竜
集英社・ジャンプコミックス
2005年1月5日・発売
ファンタジー・超未来・二項対立
 表紙は新連載時のジャンプ表紙の使いまわし。その上、描き下ろしページ0・・・・(最初のアルのカットは描き下ろしかな?) 僕の買っているWJコミックスと言えば『武装錬金』や『アイシールド』のような大量の描き下ろしが前提の作品だったので、これにはちょっとガッカリ・・・・・せめて、あとがきマンガが2ページくらい入ってると期待していたんですけどねぇ。
 そういや、本誌の方はセンターカラーが2回だったので、カラーページが2枚ストックあるんですよね。2巻、3巻の表紙がそれだったら嫌だなぁ・・・・・・・・2巻の表紙カーフ、3巻の表紙神さま。カーフ、何もしてねえのに2巻の表紙なの。

 とは言え、内容の方は「あれ?こんなに面白かったっけ?」と焦るくらいの高密度な序盤戦を収録。『サクラテツ』の時も思ったけど、フジリューの絵はコミックスの紙質の方が印刷がハッキリ出て美麗ですよね。雑誌の時はゴチャゴチャしてて分かりにくかったシーンも、こちらで読めばスッキリして読みやすかったです。
 「あれ?こんなコマあったっけ?」と思うシーンが多々。部屋に保管してあったジャンプの切れ端を見ると全く同じコマがあるんですけど、サイズのせいか、印刷のせいか、雑誌時には読み飛ばしていたコマが多いと気付きました。これから『Waqwaq』を手に取ろうって方は、間違いなくコミックスの方を薦めますよー。

 ということで、全体的には満足です。
 でも、欲を言えば7話までじゃなく、頑張って8話まで収録して欲しかったです。その方がレオ戦のテーマと神さまの神々らしさが1冊に収まって完成度は増したのに・・・・・・・と言いましても、あとがきマンガ載せる余裕もないほどの191ページじゃ仕方ないですか。他のWJ勢を見ても、多くても200ページ前後でしたもの。じゃーせめて、あとがきマンガを(話がループ&ループ)

 今読み返すと気づくことが結構あるもんですね・・・・・・「シオが神を憎まないのは防人だから」ってセリフがあるんで、今のWJでのパーティ編成での“防人ではない一人”が鍵になる予感がします。ただ、それでもシオだけは他の防人と違って、願いを捨ててでも神さまを守るような気がするんですが・・・・・・・はてさて。



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