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アイシールド21 16 Amazonで購入
稲垣理一郎/村田雄介
集英社・ジャンプコミックス
2005年11月4日・発売
アメフト・ヒーロー・超人スポーツ
 表紙はキッド。コンビニで見た時はムサシかと思ってしまいましたが、ヘルメットの模様が西部でしたね。てゆうか、ムサシにしてはポーズが意味不明。泥門以外の選手が単独でメイン張るのは2巻の王城メンバー以来―――筧と違ってセナとマッチアップするポジションでもないからソロなんだろうけど、やっぱり西部キャラというのは王城・神龍寺と同格だっていう制作サイドからのメッセージだという気もします。
 カバー外した中の表紙は子ども時代のキッド&鉄馬。背表紙はセナ1ショット、カバー外すとモン太vs鉄馬。裏表紙はヒル魔・栗田・ムサシの中学時代・・・・・なんだけど、カバー外すと全く同じ構図で泥門メンバーなんですよ。コレは熱い。コレだけで泣けそうです。


 本編の方は、西部戦スタートから後半開始まで。
 次巻予告はセナの咆哮なんだけど―――
 
「勝利はただ一度で誇りと成る。だから―――幾多の敗北に、慰めは要らない。」
って予告文がムチャクチャ格好良いです。決着を知っている人には「あー」となるし、知らない人にも期待感を煽れるお手本のようなフレーズかと。


 本編感想〜。やっぱ、試合になると俄然熱くなりますね。
 セナと陸の走り合いは互角だったものの、キッド&鉄馬が徐々に真価を発揮し始めると崩れ始める泥門メンバー。モン太は鉄馬に歯が立たず。キッド対策として練っていたヒル魔の“裏の裏をかく”奇策ですら、キッドの瞬間のスピードには通じず―――まさに絶体絶命のその時。
 コータローの叫び。父親の拳。仲間の後押しを受けて、とうとうムサシがフィールドに戻ってくる。あぁ、やっぱりここのシーンは涙なくして語れません。「139th down RAPID FIRE BRAIN」と「140th down 待つことに賭けた眼を」の2話は半端ない。ベタな話ではあるのに、見せ方によってココまで涙腺揺さぶる話になるんだなぁとしみじみ・・・・・・


 とまぁ、内容の方は言うまでもなく大満足なんですが―――今回のおまけ・描き下ろしはイマイチだったかなぁ。ワイルドガンマンズ誕生秘話って、最後の3つだけで良いじゃねえか(笑)
 あとは―――雪光に姉ちゃんがいることが意外だったかなあとか、そんなとこです。



 そうそう。姉ちゃんと言えば、若菜ちゃんもまもり姉ちゃんのことを「まも姉さん」と呼んでいるんですよね。雑誌連載の時は気付かなかった・・・・・データブックによると若菜ちゃんは1年なんですが、でも、フツーは「まもりさん」で良いですよね。敢えてスール(笑)になっちゃう辺り、流石に“全開の姉属性”姉崎まもりですよ。

 当サイトは、若菜×まもりを推奨しております(だから、マニアックだって!!)












アイシールド21 公式データブック 超選手列伝 BALLERS HIGH Amazonで購入
稲垣理一郎/村田雄介
集英社・ジャンプコミックス
2005年10月4日・発売
アメフト・ヒーロー・超人スポーツ
 購入前、分厚さとその割に600円という安さにビックリしました。『ハンター』のはもうちょっと薄くて、もうちょっと高かったですもんね。集英社としても“旬”な作品としての猛プッシュ・・・という気持ちなんでしょう。中身も、週刊連載中という激務の中でも原作者・作画家ともに精一杯頑張った内容というオーラがぷんぷん・・・・ホントなぁ、全部のファンブックがこれくらい頑張っていたならなぁ。

 雑誌の方が東京都大会最後の試合を進行中ということで、東京の全チームの全選手の紹介(主要チームには顔グラと簡単な説明あり)+太陽スフィンクス・NASAエイリアンズ・神龍寺ナーガの全選手紹介あり。
 コミックス派への配慮に欠けるって心配もあるんですが、東京の全チームの選手リストを出せるのはこのタイミングしかない!ってことでの発売だったのかな? 僕としては、データブックなんてものは1回読んで満足なものでなく、保存用のためにあるんだと思うので・・・・・東京の全選手のデータが載っているというのは嬉しい配慮だったかなぁと思います。選手データ・フォーメーションなんかは、今後読み直す際には必須ですね。


 しかし、ここで全選手紹介しちゃったということは。今後対戦するチームでは、「今まで画面に映ってなかったけど、こんな強敵がいたのです」というお決まりの展開が出来ないってことですよね。あれにはいつも萎えさせられるので、この方が楽しみです。早く神龍寺との対決が見てみたいです。


 ○ 表紙
 人気投票1〜5位の揃い踏み+関東が誇る最強選手代表としてキッドと阿含。
 確かにカッチョいいし、アイシールドの細工も面白いんだけど・・・・普段の描き下ろしに慣れたせいか、カバー下が同じ絵だったことにガッカリしたり。いや、もうそれは普通のことなんですけど・・・・・普段が普段だから。


 ○ ピンナップ
 セナ&ヒル魔。名場面をカラーつけ直し(?)

 せっかくのカラーなのに女のコがほとんど描かれない辺り、真っ当な少年漫画だということを思い出しました。なんか・・・・最近、毒されすぎていたなぁ。


 ○ チームカタログ
 全部語るほどのことでもないので割愛。
 脇キャラ名前の元ネタは『有無』さんのこちらが凄いです。もはや追随する気すら失うほどの作業量ですよ、ムーさんも村田先生も。


 余談。各チーム・各キャラにパラメータあるんですが・・・大人読者はこういうのに興味ないでしょうけど、僕が小学生だったらむっちゃ燃える要素ですよ、こういうの。「○○と××はどっちの方がパワーある」とか「テクニックが凄いのは誰」とか、これだけで1週間は楽しめちゃいます。パワプロとかウィイレのパラメータみたいなもんか。


 <ピックアップ>
 ◇ 賊学にくにお&りき
 『ネウロ』とシンクロニシティ?
 いや、まぁ・・・・作者が同年代でくにお世代ってことなのかも。あと、最近になってようやく復刻されたことによる話題性とか・・・・・稲垣先生はともかく、『ネウロ』の松井先生は話題性なんか考えそうにないけど(笑)


 ◇ 西部は漫画からのパロ宝庫
 アメリカ合宿の際にチラホラ気になっていましたが、次元(『ルパン3世』)似の間元次、冴羽(『シティハンター』)似の刃牙、ハーロック似の波多、鉄郎(『銀河鉄道999』)似の鉄郎、ミスタ(『ジョジョ5部』)似の井戸、ラディッツ(『DRAGON BALL』)似の菜山などなど・・・・・・
 内山、白石、古野、安藤、井芹、仁科なんかも元ネタありそうなんだけど・・・なんだか分からんなぁ。

 僕が「ピースケの父ちゃんに似てる」と言っていたのは、『有無』さんによると“クリント・イーストウッド、ダーティーハリー”が元ネタだろうということ。
 ピースケの父ちゃんの本名は空豆クリキントン、もちろんクリント・イーストウッドが元ネタなんだろうから・・・・同じ元ネタの別キャラだったみたい。でも、村田先生は鳥山明の系譜を継ぐ世代なので、絶対意識して描いていると思うけどなぁ・・・・・・


 △ 読者が選ぶBESTシーン
 1位:葉柱ルイの涙
 2位:セナの“死の行軍”への決意
 3位:セナ、王城戦敗北後の一人練習

 どれも印象深いシーンで納得ではあるんですが・・・・・僕が一番好きなセナ→モン太の説得シーンは10位にも入ってない。モン太って人気ないんだなぁ。翻って、ヒルまもなんか5位・6位に連続入賞だよ。すげーな。


 ◇ 若菜ちゃんはアイドルです
 しかし、僕にとって衝撃だったのはそのプロフィール。
 153cm 43kg 1年
 若菜ちゃんって1年生だったんだ。高見のことを「先輩」と呼んでいたから3年ではないとは分かっていたけど、これまで執拗に桜庭とのカップリング疑惑(笑)が描かれていたため、同じ2年生なんだと思っていました。

 2年生同士と、1年生と2年生じゃ、妄想するのも大違いですよ!!
 ましてや桜庭は中学の頃からモデルやってたくらいなんだし、1学年下の女のコからは「憧れ」対象になっていそうですものね・・・・・・・・なんてことを、「1年」というたった二文字から考えてしまいました。


 ◇ 阿含のポジションは未だ秘密
 セナを圧倒するスピード、虎吉を狙った正確で鋭いボール―――
 歴史に残る大逆転劇でも雲水がクォーターバックとして活躍する絵が描かれたのに、阿含は未だポジションが明かされないまま。「雲水は阿含が出ると陰に徹する」「二人が入って逆転」という解説から判断するに、単純に正QBが阿含で控えが雲水ってワケではなさそうですが。

 作内ではまだ出てきてない異色なポジションとか?


 ○ 読みきり『アイシールド21』
 これが目当てで買ったようなものです。
 ストキンに出したネームということなので、この時点では稲垣先生自身も「まさか連載になるなんて・・・」という気分だったことでしょう。非常に完成度の高いストーリーではありますが、設定も作画もネームも、今よりももっと高い年齢層向けな気がします。内容こそは恋ヶ浜戦辺りまでとほとんど一緒なんですが、印象は随分違います。少なくとも、この読みきりが今ジャンプに載っても数年後にアニメ化&ゲーム化するなんて話は信じないです。

 つまり・・・・・この読みきり『アイシールド』→連載版『アイシールド』へと移る間に変更された設定や方向性が、ジャンプで成功するための秘訣であるとも言えるワケです。そういう視点から読み直していきましょう。


 ◇ セナ・ヒル魔・栗田のデザインが違う
 方向性は一緒なんですが、どのキャラも連載に向けてさらに特徴づけが行われています。顕著なのは、言うまでもなく栗田。読みきり版では、まだマトモな人間の体型をしていますが・・・・連載版では頭が大きくなり、横幅もさらに広がりました。
 こういうデフォルメ描写、僕と同年代の人には「アイシールドは体型が漫画漫画しすぎていてイヤだ」という人も多いんですが、こっちの方が少年誌向けではあると思います。

 ヒル魔も今より尖ってないですし、セナもアトムヘアーではないですよね。
 これらも連載に向けて、より少年受けをよくしようとカスタマイズした結果だと言えます。


 ◇ ヒル魔のキャラが若干フツー
 まぁ、ヒル魔のキャラ自体、ストーリーが進むにつれてグレードアップした印象ではあるんですが・・・・正攻法の勧誘とか、屋上での不良を見てるだけとか、連載初期のヒル魔でも考えられないほどフツーの高校生ですよね(そういや、選手データでヒル魔だけ年齢不明なのは一体・・・?)

 これも連載に向けて、ヒル魔のキャラをよりインパクト強にした結果かなぁと。


 ◇ 当たり前ですが、まもり姉ちゃんがいません
 連載開始時にヒロイン投入されたことで、「おー分かってるなあ」と歓喜したものです。個人的には、まもり姉ちゃんは初期の地味な顔の方が好きでした。


 ◇ でも石丸はいる(笑)
 名前は星野ですが、40番・陸上部・ラン担当・勧誘―――とほとんど同じキャラ。まぁ、ラン担当は陸上部にやらせるだろうし、アメフトは背番号でポジション決まるらしいので当然っちゃ当然なんですが。
 チアのポニーテールのコが若菜ちゃんっぽくて可愛い。


 ◇ そもそも、このチアの衣装って?
 今の泥門のチア(鈴音とか)とほとんど同じ衣装で、連載初期では恋ヶ浜の女子を桜庭で釣ってチアをやらせた時も似たような衣装。でも、読みきり版では敵チーム(恋ヶ浜のパイロット版みたいな)のチアなんですよね。よっぽど気に入っていたのか?


 ◇ 左スイープ、リードブロック
 連載版でスイープという用語が出てきたのは、確かエイリアンズ戦頃。
 初期の頃はほとんど専門用語を使わないような配慮があった印象があります。この辺りも、連載に向けて「より少年層に分かりやすく」、どちらかというと作戦やプレイよりもキャラ中心で描いていたと思います。

 この辺りの路線変更、ジャンプで若手作家が生き残る鍵になりそうです。




 とまぁ・・・・明らかに熱烈なファン以外は楽しめない本ではありまして、最近ちょっとテンション下降気味の僕としては辛いところもあったのですが。東京都大会以降の話が好きな人は間違いなく買って、データを見ながら読み返すべき本なんじゃないでしょうか。
 むしろ、「セナが好き!」とか「ヒルまもがいい!」というメジャー嗜好な人には向いていない本かと思います。重箱の隅をつつくのが楽しいって本なので。












アイシールド21 15巻 Amazonで購入
稲垣理一郎/村田雄介
集英社・ジャンプコミックス
2005年9月2日・発売
アメフト・ヒーロー・超人スポーツ
 巨深戦残り18秒の攻防、決着、そして西部戦に向けてのいろいろと下準備まで。

 うーん。この漫画の良いところと悪いところが同居しているような巻だったかなぁ。巨深戦のラストは作画・原作ともに凄い密度で、これまでに張られた因縁がきっちり消化されての決着は“痒いところに手が届く”『アイシ』ならではの完成度でした。小結が水町を吹っ飛ばした際に、水町の瞳に「55」の背番号のみが映っているという演出がカッチョ良かったです。その後の泣き崩れる巨深メンバーとか、熱すぎ。

 でも、西部戦に向けての「唐突に陸登場」とか「バンプ特訓のための体育祭」とか「唐突にムサシ復帰伏線」とか。このあからさまに“盛り上がってくださいよ!”という要素を都合よく決戦直前に揃えてくる辺り・・・・・・・あんまし上手いとは思わないんですよねぇ。
 これは巨深戦前に「本物アイシールド」の存在が出てきた時も思ったんですが、やっぱり取ってつけた因縁じゃ盛り上がれないと思うんですよ。巨深戦も、僕はセナvs筧よりも小結vs水町の方がよっぽど燃えましたし。西部戦も、セナvs陸なんかよりもヒル魔vsキッドの方が因縁深くて燃えられそうです。

 体育祭は体育祭で、番外編みたいな形だったら面白かったとは思うんですけどね・・・・
 すっかり忘れてましたが、まもり姉ちゃんがセナの変化に気付くって伏線が出てました。これ、最重要伏線じゃないですか。



 それでは、本編の感想はそこそこに。描き下ろしについて。
 描き直しに関しては、某氏が細かく解説してくださると勝手に期待しています(笑) あぁ、プレッシャーにならなければいいのですが(じゃあ書くな)

 ○ 表紙
 『アイシ』では初? 黄色メインのデザイン。ヘルメットに映る影が細かいですね。

 ○ 裏表紙
 デビルバットダイブの瞬間の各選手、各ベンチの様子。帯に隠れてる小判鮫先輩の顔があっついです。

 ○ カバー内表紙
 作中で何度も登場した土手でのイベントを時系列をごちゃ混ぜにして、写真という形で繋ぎ合わせています。これはイイ!ショタっ気0の僕でもセナと陸が笑顔で走っている絵にはときめきました。
 あと・・・・・裏っ側のムサシ・ヒル魔・栗田の笑顔が・・・・・泣ける。

 ○ 作者コメント
 稲垣氏はトレカについて。最後の一文に笑いました。
 村田氏はコミックス大量描き直しについて。明らかに「間違っている」箇所だけなく直されているのは圧巻なんですが、この人の体調が心配です。ここまで体を酷使してよくぞ無事に生きておられる・・・・・・・

 ○ フィクション注意書き
 ゲンナリ君。
 物凄いことに、今週のジャンプ金未来杯の大石浩二に同じネタがあった・・・・・センスが180度違う大石浩二とネタ被りとは・・・・・・・

 ○ 登場人物紹介
 ウォーリーを探せチックに、体育祭に絡めて登場人物紹介。
 色んなところに小ネタ入っていて面白かったです。

 ・騎馬戦で本当に馬に乗って戦っているヤツ
 ・玉入れで顔変わっているヤツは大リーグボール2号? (実はあんまし知らない)
 ・十文字のドッジボールは・・・・? なんだろ? くにおくん?
 ・セナの爆走にビビってるのは野球部の顧問
 ・セナのテープに引っ張られているのは物理教師の白神先生(3巻参照)
 ・帽子を落しているのは風紀委員の顧問古屋先生(1巻参照)
 ・小結を支えてるのは誰?
 ・綱引きの片っ側に宇宙人とかロボットぽい人達(元ネタは何だろ)
 ・綱引きの中央でゲンナリ君がリンボー
 ・フォークダンスの中央で岡婦長が召還されてる
 ・重佐武の隣にいるのはパソ研部部長の矢地馬之介(3巻、公式サイトなどを参照)
 ・パパママ連中は、上から雪光母、セナ母、小結母、小結父、モン太母、まもり母、栗田父、セナ父かな・・・・・小結父って大田原とキャラ一緒じゃないか。
 ・ケルベロスと向き合っているのはセナ宅の猫ピット?

 ○ 余白ページのコーナー
 女性用のお守りがエロスイと思いました。

 ○ 超・脇役列伝
 とうとうまもり姉ちゃんの友達1・2の名前が公開されました。
 黒髪ロングが咲蘭。メガネがアコ。
 咲蘭は―――普通・普通と書かれてますが、おっぱいのサイズは普通未満じゃないですか。ベストな塩梅です。かわいい。
 アコは―――1巻の頃の方が可愛かったような(「11人いる!」参照)。でも、弟のジャンプを奪って読むのが日課とか、姉弟ものとしてかなりポイント高し。そういう姉弟多いだろうなー。萌えるよ。同じちょいヲタ同士で、戸叶との絡みを期待・・・・・・してもムダだろうな(笑)

 ○ 次巻の予告
 デビルバットゴーストvsロデオドライブですね。
 あっつい。ムチャクチャな迫力ですが、迫力ありすぎて陸の体勢がよう分からん。












アイシールド21 14巻 Amazonで購入
稲垣理一郎/村田雄介
集英社・ジャンプコミックス
2005年7月4日・発売
アメフト・ヒーロー・超人スポーツ
 準々決勝・泥門vs巨深の開始〜5点差で残り18秒というところまで。
 タメ→カタルシスという構成でいうと、この巻はずっとタメの描写が続くので(小結の反撃とかはあるけど)、ちょっと消化不良かも知れないですね。その分、巨深側への感情移入をさせようと、あざとくも泣ける回想シーンが多々。一人シャワーを浴びながらうつむく水町と、そこから得た仲間達のシーンの対比が素晴らしいです。

 今回は描き下ろしよりも、ジャンプ本誌に収録されていた見開きカラー表紙がピンナップでついてきたのが嬉しかったです。こういうの、青年誌のコミックスではよく見かけるけど(単価が高いからね)、少年誌のコミックスでは珍しいんじゃないですかね。アニメ化されてプッシュ中という恩恵かな・・・・・売れるって素晴らしい。

 脇役列伝、巨深チアリーダーのキャプテンと副キャプテン。本誌掲載時にもチラッと話題になっていた「水町を持ち上げるシーンで頬染めてるコがいるけど、水町ってモテんのかな?」というアレ。キャプテンのコが個人的に水町ファンだったみたいですね。まぁ、水町みたいなタイプは間違いなく陰で人気あるタイプですけど。
 しかし・・・ここでちょっと思うのは、「こういう設定をつけるのって原作者なのか作画家なのか編集者なのか」という点です。こういうおまけコーナー自体は原作者が書いてるんでしょうけど、それだとネーム段階から作画に「このコは頬染めて」みたいな指定が入るんでしょうか?
 他のおまけページとか読んでも思うのですが、この漫画って原作者・作画家が仲良くないと成り立たない漫画ですよね・・・・・ネタとかシリアスシーンとかをちゃんと理解して作画している、と言いますか。喩えば、コミックス本体の背表紙の小結親子・・・・この巻にコレを入れてくる辺りが流石ですよ。


 そう言えば、ちょっと本誌掲載分のネタバレになるんですが・・・・
 デビルバットゴーストが破られた後、進が会場を去ったという描写が後々に入るんですけど、読み返してみてもそんなシーンはありませんよね。結局はハッタリ演出だったのか、後付けで説明したみたいで印象は良くないです。
 筧の過去も、「水町が天才?」もそうなんですけど・・・・この巨深戦は全体的に『スラムダンク』オマージュが多すぎて、オリジナルな熱さを感じないのが勿体ないです。稲垣先生の面白さって、そういう『スラムダンク』以後のスポーツ漫画テンプレに捉われないムチャクチャな発想が面白かったワケで(ヒル魔の性格、助っ人でかためるメンバー、エンタメ重視の特訓・・・などなど)。これが、僕が巨深戦にハマれなかった理由の一つなのかなーと思ったり。












アイシールド21 13巻 Amazonで購入
稲垣理一郎/村田雄介
集英社・ジャンプコミックス
2005年5月2日・発売
アメフト・ヒーロー・超人スポーツ
 水町・筧の登場〜巨深戦の前日までを収録。
 本誌連載の時も思ってましたが、この辺りの展開はテンポが悪くてイマイチですね。セナvs筧、小結vs水町という二局面の伏線をこれでもかってほど張っているんですけど―――小結のコンプレックスはともかく、本物アイシールドのくだりはどうなんでしょう。唐突に「出てきただけ」感が依然として強いです。

 ですが・・・・・・この巻はなんといっても「高校選びガイダンス」!
 呪井・賊学・王城・巨深・泥門の進路先や制服(男女)の一覧などなど。王城女子の制服がー!若菜ちゃんがー!とっても可愛い!!制服萌えでもありますし、何故か無意味にコートを脱ぎかけというのもエロスイ感じで素晴らしいと思います!!チェックのスカート可愛いなぁ・・・・・こんなに可愛いんだから、2巻に出てきた女子制服と違うのは大目にみましょう。

 その他の描き下ろしは―――とうとうカバー最後の、ジャンプコミックスの広告欄にすら描き下ろしが入りました。表紙も絶妙な色使いでメチャクチャ格好良いです。
 登場人物紹介+中表紙+フィクション注意書きのページを使って、4ページぶち抜きでウォーリーを探せ第2弾。小結は簡単すぎ。2人描かれたキャラは、描かれている場所が分かりにくすぎ。これだけ色んなキャラが描かれていながらヒル魔がいないんじゃ・・・と思ったんですが、「アイシールド21」の題字の右にいるのがヒル魔ですかね?

 と、こんなもんかなぁ。この巻は正直、見所が少なかったです。
 戸叶が描いていた「クールドライブ」には笑いましたけど。


 
※ 5月4日追記:これだけコミックス描き下ろし多くて加筆修正も頑張ってる『アイシ』ですけど、1箇所だけ直ってない部分が・・・「本物は誰だ」の回で、鈴音の服がセーラー服→チアへと無意味に変わっている件・・・・直されると思っていたんですけどね。
 それとも、ここも「ガチモード入りまーす」的な意味があったとか?












アイシールド21 12巻 Amazonで購入
稲垣理一郎/村田雄介
集英社・ジャンプコミックス
2005年3月4日・発売
アメフト・ヒーロー・超人スポーツ
 網乃戦でのセナ登場から、滝夏彦を加えた夕陽ガッツ戦―――そして水町&筧の登場まで。随分と前の出来事のように思えますが、『アイシ』はコミックス化が特に遅いみたいですね。今回の収録が35号〜44号分。同じ発売日の『Waqwaq』2巻が47号〜2号ですもの(まぁ、これは打ち切りとの兼ね合いがあるんでしょうけど・・・・・)。
 『ワンピ』や『ナルト』も比較的コミックス化が早いですよね。これは商業的な理由?

 今回の収録分、非常にキレイにまとまっています。網乃戦で一気に注目チームになった泥門が、初めての格下対決となる夕陽ガッツ戦。セナは初めて相手を「可哀想」と思うのだけれど、直前の王城vs三閣パンクスの試合を観て感じるものがあり―――の対決、決着。ラストは、セナとは対照的に“相手を舐めてかかった”鬼兵の敗北で締め。
 ここら辺、今の本誌の展開にも繋がるテーマですね。「相手と認め合う」ことがこの漫画では重要なんで、そういう意味でも、ただ一人全てを見下している阿含という男が別格だということが分かります。あんなに素行が悪いのに、成績は全キャラ中トップなんだ・・・・・・・夜神月か、コイツ。


 今回のおまけページ、とうとうカバーの作者コメント下に小さい絵まで入れるようになりました。僕が言うのもアレですけど、村田先生の体が心配です。登場人物紹介の前のページでセナが飛んでて、登場人物紹介のページで着地して、本編に繋がるとか―――ホント、芸が細かい・・・・・・
 と思ったんですが、本編と繋がる話ならココに滝夏彦はいないはずなんですけどね。かといって夏彦メインの話も多いし、登場人物紹介に入れない訳にもいかない。作者や編集者の間に葛藤があったのだと思われ。

 後は、鈴音のスリーサイズが公表されなかったとか。いや、別に数字とかはどうでも良いんですけど―――鈴音は貧乳の域を超えて平らだと思います。Aカップって、Aカップの人に失礼だ(個人的にはA〜Bくらいが理想、鈴音くらい平らなのもちょっと・・・・)
 最後は夕陽ガッツ・網乃サイボーグス・巨深ポセイドンのマネージャー列伝で締め。巨深のマネージャーはアホらしく、初條の彼女と被ってる・・・・・顔はともかく、実は貧乳なのでちょっと注目したり。
 夕陽ガッツのマネージャーが賊大の応援団から誘われているという話は、『アイシールド21』大学編への伏線でしょうか。ヒル魔引退後の泥門高校を描くよりは、一気に3年後で全員大学生の話も面白そうですよね―――少年誌じゃムリか・・・・・・・










アイシールド21 11巻 Amazonで購入
稲垣理一郎/村田雄介
集英社・ジャンプコミックス
2004年12月3日・発売
アメフト・ヒーロー・超人スポーツ
 表紙は瀧鈴音を始めとしたデビルバッツ面々のデパートでの様子。滝夏彦の体制がありえてないんですけど!細部に遊び心があるんで、題字抜きの元絵が見てみたいところ。 裏表紙は富士山頂上での桜庭。中表紙は「ウォーリーを探せ」の感謝イラストですか? しかし、今回も呆れるくらいに描き下ろしとおまけコーナーだらけですね。個人的には、登場人物紹介にて鈴音と戸叶が見つめ合ってるのが気になりました。戸叶にもとうとう春ですよ。マンガばかり読んでいても彼女が出来るんですね。これで本編でもカップル成立したなら、記念にコミックス大人買いしましょう!
 内容は、アメリカからの帰国後〜雪光のメンバー落ちから、網乃戦でのアイシールド到着まで。秋大会に向けての伏線がそこら中に張られてますね。主なところで、「雪光メンバー入りイベント」「セナ→まもりへの正体ばらしイベント」「桜庭覚醒イベント」の前フリが。細かいところでは「どぶろく先生のスパルタ特訓の成果」「葉柱ルイとアイシールドの因縁消化」でしょうかね。ハァハァ三兄弟やモン太が“死の行軍”の経験を活かして網乃を圧倒するのが気持ちよかったです。
 コミックス派の人もいるでしょうから詳しくは書きませんけど、読み返してみると「この人って、ひょっとしてあの人?」というキャラがチラホラ。全チームの設定が用意されてるだけあって、先の展開を見てからトーナメント表や開会式の様子を振り返るのは楽しいです。柱谷ディアーズのマネージャーさん、やっぱ可愛い。
 あとは、小学生時代の滝夏彦が重佐武と同じ顔のやつと相撲とってたり、栗田が「ヒル魔とムサシが入ってくれてあんなに嬉しかったのも・・・・・全部、明日で・・・・結局ムサシだって間に合わなかった・・・・」と発言していたり、読み返して「ん?」と思うところが幾つかありますね。これは今後の展開に関わるんでしょうか?(重佐武も?) 詳しくはジャンプ感想で触れたいと思います。

 内容ももちろん素晴らしいけど、やっぱりおまけページがお得感いっぱいです。冒頭の作者コメントが、村田先生が森田先生にシャーペンを貰った話。実際に『ろくでなしBLUES』『ROOKIES』の下書きに使っていたという超レア品が、今は『アイシールド』の下書きに使われているというのは感慨深いです。森田先生もそんなものをよくあげるなぁ・・・・・・
 脇役列伝の重佐武の解説、「目を開けるのもめんどくさいので、こんな目になった」に爆笑。原作者か作画家か編集者か分からないけど、このキャラを大好きな人がいるんでしょうね。僕も大好きです。是非レギュラー化して、関東大会決勝で阿含vs重佐武のナマケモノ対決を実現して欲しいです。










アイシールド21 10巻 Amazonで購入
稲垣理一郎/村田雄介
集英社・ジャンプコミックス
2004年10月4日・発売
アメフト・ヒーロー・超人スポーツ
 表紙はセナの石蹴りシーン。こういう動的なトビラ絵を描かせたら、村田先生はむっちゃ上手い。中表紙ではまもり姉ちゃん&鈴音のドレス姿で、中の裏表紙はセナとモン太のツーリング、背表紙はヒル魔、裏表紙はラスベガスでのセナ&モン太・・・・・・・って、ホント村田先生仕事しすぎ!ここまで露骨に頑張られると、よっぽどコミックスが売れていないのかと心配になっちゃう。でも、一時期に比べると随分売り上げも上がったみたいなんだけどね・・・・・・

 内容。進とパンサーの対峙から“死の行軍”の終了まで。実に区切りの良いキレイな終わり方。節目となる10巻で、秋大会直前なんだから合格点のテンポかな。ジャンプでこんなテンポの良い漫画は滅多にないので、変に売れて延命措置とかしないで欲しいなぁ。
 滝兄妹のお目見えも良いんだけど、それすら色あせてしまう86th down「負け犬はいるか」のラストに涙。この漫画は初期の頃から対比が上手いと言われてきたけど、この回のどぶろくの過去と泥門の対比も負けずに上手い。「追っかけてくるに違ぇねえ」と信じて潰れたどぶろくと、常識や限界を省みずに雪光を背負って走ったセナ―――ラストのどぶろく先生の「少しだけな、お前らが羨ましくもある。仲間に恵まれたな」

 こういう回を突如として描けるんだから、この漫画を見捨てられないんだよなぁ・・・・・


 今回のおまけページはそんなじゃないかな。アイシークエストも、初期ドラクエを思わせる箱絵がカッチョいいだけだった。まぁ、相変わらず空白ページ0ってのは凄まじいと思うが。










アイシールド21 9巻 Amazonで購入
稲垣理一郎/村田雄介
集英社・ジャンプコミックス
2004年8月4日・発売
アメフト・ヒーロー・超人スポーツ
 表紙はヒル魔。意外にも、彼が表紙に載るのは3巻以来。作品の象徴みたいなキャラなのに何故・・・・・一方、稲垣先生が笑ったという中表紙はまもり姉ちゃんの水着(上半身)だった。でも、へそは写ってないのね。残念。へそ!
 本編。アメリカ戦のラスト〜ビーチフットをはさんで、“死の行軍”序盤まで。セナのカミングアウトやら、ハァハァ三兄弟の決意やら、コメディの中にも熱い回がチラホラ。本誌で読んだときにはイマイチだったビーチフットなんかも、コミックスで読むとテンポが良い。赤マルに載ってた番外編(3ページ)も収録してあったり、いつにも増してお得感強いなぁ。空白ページ0ですよ!他の作家さんも見習って欲しいなぁ、この詰め込み具合。

 今なら思える伏線・・・・・・
 ・キッドの「下馬評良すぎてロクな事はねえよ」という台詞
 ・西部の隠し球(柵の上だけキレイに粉砕)
 ・西部の気になるキャラ(次元とあと一人)
 ・柱谷ディアーズは賊学と同じブロック

 特にキッドの台詞は、稲垣先生の「トーナメントは皆さんの予想通りにはいかない」の発言を考えると、非常に興味深い。西部は秋大会の本命ど真ん中だもんな。
 西部の次元の隣を歩いているキャラ(99ページね)、どっかで観たことあると思ったら、ピースケの父ちゃんだ。空豆クリキントン。確か、あの人も銃の達人だったような気がする。マジで元ネタかもな(他に元ネタを思いついた人がいたら教えて下さい)

 恒例のおまけページ、今回はみんなの質問にデビルバットが答えるというアレ。「石丸でも許せない事ってあるのか?」という質問が笑える。わざわざ、それだけの為にハガキを送った人がいるのか・・・・・・で、答え。「石丸が配り終えたタウン誌を全部回収」を
許すそうだ。どんな善人なんだ・・・・・・・



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