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■ 『舞-乙HiME』 第7話
「蒼の舞/乙女の契り」
<公式サイト>
※ 感想の文章内にて、アニメ版・漫画版を比較した発言をしていますが―――「どちらの方が優れている」とか「どちらの方が面白い」と論じているつもりは全くありません。メディアの特性としてどちらにも優れた点・描かれない点があるからこそ、それを両方で補完しつつ、そのリンクとギャップを楽しめれば良い・・・・・というスタンスで、アプローチや設定の違いを取り上げているつもりです。御理解いただけるとありがたいです。
前回水着で触手プレイしていたアニメとは思えない、物凄く高密度でシリアスな展開に。
まぁ、前回までの萌え展開も、萌えに走りつつもキッチリとした構成だったので―――今回みたいにしっかりとした話を作っても絶対面白いだろうという確信はありましたが。その斜め上を行かれた感じ。
僕がコミックス版のシュバルツやマイスターオトメの設定を知っていたからなのかも知れませんけど、やたら多くの設定をストーリーの都合上出せなきゃいけなかったのにも関わらず、それをすんなりとストーリーに組み込んで、本筋のテンポは損なわないという職人芸を見せ付けられました。
それでいて、マシロ・アリカの出生の謎とか、ミコトとか、ミユっぽい人とか。今後の展開への伏線をキッチリ張っていて期待値が否応なく上がっていきます。第7話からこのテンションになるとは思わなんだ。
○ マシロ−アリカの相互関係構築
冒頭のマシロの回想、セルゲイの説明によって―――これまで単に「イヤミなヤツ」だったマシロの背景が明らかになりました。この境遇だったら、こういう性格になってもおかしくないなぁ・・・・・周囲に碌な大人がいなかったというか、何というか。
14年前の事件(第1話冒頭のヤツですね)にて行方不明になっていた王女を、当時の内務大臣が連れてきて王女へと祀り上げたのが現在のマシロ。ということで、赤ん坊の頃から好きなように生きられる特権を与えられたマシロはやりたい放題になっちゃうのだけど、実は自分が「偽者の王女」と陰口を叩かれていることを知ってしまい・・・・・・
と、これまでの伏線をなぞった通りの設定で納得。ナツキが皮肉めいた発言をしていたのも、分かる気がします。
マシロにとって悲劇だったのは、「好き放題やらせてもらった」ことと「その根拠(王女であるということ)が不確かだった」ことの二つ。その二つによって苦しみ悩んでいた彼女に―――アリカは意識せずに前者を否定して(城を壊すと言ったマシロに反抗)、マシロの境遇を知った後は自分に重ねて後者を否定したワケです(後者のはマシロの反発も喰らったけど)。
こうやって段階踏んで相互関係を構築していったからこそ、その後のマイスターローブ発動によって、二人で力を合わせてスレイブ撃破したということが感動的だったのです。主人公のローブ披露話は、ロボットアニメの後期主人公機登場シーンと同じくらい重要になると予想していましたが、これは想像以上に熱かった!素晴らしかった!流石にサンライズ、燃えどころをよくご存知で。
えっと・・・・マイスターローブについては後述するとして。回想シーンから分かることは・・・・
・サコミズはマシロ幼少時からの付き合い(昔は痩せていた)
・ミコトも幼少時からの仲良し(こちらも昔は痩せていた)
・アオイちゃんはいなかった(これはチエとの絡みで明らかになるかなー)
・ナギとも子ども時代からの知り合い?(声の感じが幼かったので)
・そのナギの後ろにいるのはセルゲイではないっぽい
・セルゲイが14年前の事件時にヴィンドブルームにいたのは留学中だったため
・1話に出てた女性は、やはりオトメを引退した直後だった
しかし、ナギって暇だよな・・・・・・ガルデローベのクラスメイトよりも出番が多いじゃないか。
○ 日曜の風景
クラスメイトの出番は、今週はこれだけ。
・シズルはピアノを弾き、ナツキは読書
・ニナはランニング(この体操服、漫画版でも今週出てましたね)
・トモエ、リリエ、ヤヨイ、ミーヤは図書館
・イリーナはヨウコの手伝い
・エルスはアカネちゃんの部屋の掃除(やっぱ、この2ショットは最強だ・・・・)
・チエはWithを読んでました。地球時代の遺産?講談社なのは別に政治的な圧力ってワケじゃないよね。
で、アリカは休日にバイト開始。この辺り、切羽詰った感は比じゃないけど漫画版ともリンクしてますね。
だから、ウェイトレス系なんだろうと甘く見てたらドカタでした(笑) それを「ピッタシ」と言うクラスメイトは酷い・・・・でも、赤星鷹並の身のこなしでビビった。トビは金稼ぐには最適の職業だと鷹の親父も言っていたし、バイト複数掛け持ちの漫画版よりも早くお金たまりそうですよ。
それはともかく、クラスメイトからアリカの日曜へと話がシフトしていく見せ方は、キャラアニメのお手本のような見事な流れでした。オルガンのシーンでも上手く利用されるし、計算高い構成は僕好みです。
○ シュバルツの設定
黒い手紙の設定はアニメ版だと初ですよね。まぁ、あからさまに怪しかったですけど。
漫画版だと第7話にて説明があったんで、両方チェックしている人は「あ!この手紙は!」と思えるような仕掛けになっているんでしょうか・・・・・・・コミックス1巻も出たことですし。
アニメ版だと、その後ようやくナギがわざわざ説明してくれるんですけど―――何だかナギ&セルゲイが説明係になっちゃっているのがちょっとなぁ。この二人、「何考えてるか分からない」最も視聴者から遠いキャラなんで、この二人に説明してもらうとちょっと違和感が・・・・・・・
○ フミさんが月光蝶?
マシロの説明でエアルの歴史観もちょっと分かってきました。
発達しすぎた科学ゆえに大戦が起こり(十二曜戦争?)、文明のほぼ全てが消滅。残された数少ない機械文明はヴィント市のような限られたところにだけ存在している現状。
その代わり、その大戦を集結させた英雄が最初のオトメ:フミ様で、それ以後オトメが軍事的にも重要視され、世界中からオトメを志望する学生が集まるガルデローベが出来たということか・・・・・・一応、設定段階では漫画版とほぼ同じ設定なんですね(キャラ配置が違うだけ)。
で、そうなると―――疑問なのはスレイブとは何なのかということ?
完全サイボーグは地球時代の科学だとしても、スレイブはよく分かりませんね。あ、あと漫画版に出てきたMAIDと完全サイボーグの違いも分からん。
○ ミコトの封印?
まぁ、オープニングにもキッチリ出ていたんですけど。アニメ版でもミコトの人間バージョンがチラ見せ。
ミコトはマシロが唯一心を許していた友達だったので、猫じゃなくなっちゃうと色々とバランスが崩れて一気に話が動きそうなんですが・・・・・・・今回、「封印を解くには○○が足りない」と、まるで昔のRPGみたいなお使いモードで流されました。
「このハルモニウムの力を手に入れんとするなら、うたと、つむぎてと、まもりびと、揃えよ」
何度か巻き戻して聞いてみたんだけど、ちょっと自信ない・・・・・・椅子が3コあったので、3人揃えろってことなんだろうけど。誰を表しているのかどころか、何を表しているのかすら分かりません。
鍵盤を押して、アリカ&マシロの宝石を破壊するだけでなく、冒頭に出ていたニナやナツキ達を映すのも“規模の大きさ”を上手く伝える演出。ナツキのリアクションは「なんだと!?」なので、何かは知っている模様。ナギも表情を見ると何かありそうな雰囲気。んで、ミユっぽい旅人が登場。ミユだよね・・・・多分。だとすると、これも漫画版とのシンクロか。
○ 蒼天のローブ登場!!
こちらもオープニングできっちり出ていたんですが、アリカバージョンは一応漫画版・アニメ版通じての初登場です(漫画版ではエレメントだけ出てきた)。
マイスターオトメにはオリジナルのマイスターGEMが対(ピアスと指輪)必要―――という設定は、漫画版にチラッと出てきてましたけど、アニメ版は作中では説明はされてないですよね。あそこで蒼天の青玉がGEMを出したのは物凄く重要で、しかもムチャクチャ熱いシーンだったのだけど、前段階で設定説明が不十分だったため、漫画版読んでいないと楽しめたのかどうか不安・・・・・・とりあえず確かなのは、両方チェックしている僕は叫びまくりだったということ。熱すぎ。
「お願いっ!あたしを信じて!!」
ここに地下通路で生まれたマシロ→アリカの信頼が活きてくるという見事な展開。
マテリアライズのアリカも、表情作画が気合入ってて文句なし。エレメントを出すシーンも、それが巨大化して突撃するってのも格好よかった・・・・んですが、この技ってサンライトスラッシャー(By武装錬金)ですよね。小技の応用が効かなくて打ち切られた作品だけに、何だかゲンの悪い必殺技のような。まぁ、漫画とアニメじゃ表現の幅が違うので心配するほどじゃないと思いたいです。
○ マシロとアリカの出生の謎を考えてみる
第1話で赤ん坊を流した女性は元オトメで、この人は王様に仕えていたオトメで、その契約に使っていたのが蒼天の青玉ということ。ここまでは確定事項でいいでしょう。
だから僕は第1話で蒼天の青玉を持って流された赤ん坊が本物のお姫様なのかと思っていたのですけど、元オトメの彼女が自分の娘に蒼天の青玉を託して逃がしたという見方も出来るんですよね。オトメが子どもを産むためには、オトメを引退しなくちゃならないという設定なので、時間的にもピッタシですし―――
ちなみに第1話で流された赤ん坊の髪の色はアリカと同じような茶色、内務大臣が連れてきた薄青のマシロとは別人(変な呪布にもくるまっていなかったし)。
何故アリカが「お母さんはオトメだった」のを知っていたのかは、手紙か何かを添えていたのをばっちゃが見たとかそんなトコか。というワケで、アリカが「元オトメの娘」か「お姫様」のどちらかであるというのは間違いないっぽい。セルゲイとの絡みを見る限り、セルゲイはオトメだった彼女の面影をアリカに見ているので、「アリカの母親が元オトメ」が正答なんだろうとは思いますが・・・・・・
マシロに関しては真偽を確かめようもないですね。
親子二代で主人とオトメというのも熱いですが、正直そこは有耶無耶なままでも良いかも。アリカが言うとおり、「マシロちゃんはマシロちゃん」なんですもの。
今週はもう、隅々まで堪能しました。ムチャクチャ面白かった。
こういう回を見せられると、『舞-乙HiME』感想だけは続けようかと迷ったりしちゃって困る・・・・・・・・・・
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